感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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埒外の招待に裸体がある/透明ないきものの制約に孕まれて/復讐の樹陰は晦渋を祝ふといふ/遠く近く窓を装ふ独楽に/閉ざされた漂浪の白い海/それもやがて指の廻転に糊を盗み去った (「葉脈と時間」)2019/01/07
ダイキ
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wikisource。 「沈黙が破られて一杯の水がくまれ/泡沫の中に鏡の態度が迫る/透明を遠く呼びながら/みづからを越えて/胎動の新しさに出発した/あなたの細い時間を返して/高い道を歩く/すべてがすべてに倒れ/噴水を集めては転落の日を数へてゐた/私は静かに黎明を繰つてゐる/眠りが許され/野菜の生活が許され/あなたの奏する腰の雰囲気では/交叉点が小さく響き/あなたの笑ひをすぎて/私の職業に涼しさが消える/出血の夜みなれない友を迎へた/自殺のために/しかし一塊の抽象を叩き/あなたを忘れる成熟のなかで/……」2020/08/21
佐々木雅弥
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果才。2012/02/18
刻青
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「誰もゐないと 言葉だけが美しい」それに尽きる。前半の言葉遊びが、どうやったら、美としか言いようのないものに変わるのか。復讐を果たしたのか、復讐されたのか。おそらくどちらでもあるのだろう。はじめに言葉があるのなら、神は言葉そのものなのかもしれない。いつか言葉が、神そのものに変わり得るのかもしれない。そしてその言葉はもう人間には聞こえないだろう。詩人の究極の形ではあると思うが、それは、詩「人」なのだろうか?。辿り着くには人間であるだけでは足りない、詩の一つの到達点であると思う。 「埒外の招待に裸体がある」2021/06/09
warimachi
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たまたまこの人の詩を読んでしまったせいで、前衛詩とされるもののほとんどに興味が持てなくなってしまった。2012/07/20