内容説明
手足たることを求められてきた介助者たちは、しかし支援に際して自身の立場を内省する。その織り合わせから生まれる現実を描く。
目次
第1章 本研究の目的
第2章 手足の淵源―意味のアドホックな充填
第3章 先行研究の検討―介助者手足論とその相対化
第4章 対象と方法
第5章 患者と介助者(1)―自動と手動のあいだ
第6章 患者と介助者(2)―手足でないことの維持と手足への回帰
第7章 家族の認識―家族からみた介助者と患者の関係
第8章 家族の実践―患者と介助者の関係を後ろ盾として
第9章 結論
著者等紹介
石島健太郎[イシジマケンタロウ]
1988年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了、博士(社会学)。日本学術振興会特別研究員などを経て、現在は帝京大学文学部社会学科講師。専門は障害学、医療社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まさかず
14
誰もが障害を受容できる訳もない。葛藤や苦無力感からの自己の優越性を誇示するための発言。そんなものに対峙する事がある。どんな理由であれ、すべきでないそんなものに専門職倫理を支えに介助者は向き合っている。手足論は当事者運動の中、障害者の声を妨げるな、という趣旨だったもの。当然、当事者が望む生活の実現のためだけに介助者は存在する。自分自身のアイデンティティーと当事者の主体性という価値観。求められる自戒。「指示されてもいないのにあり得た介助の在り方を勝手に控えてはならない」という指示は建設的な解答に思えた。2021/05/18
Go Extreme
2
ポスト運動期における介助 手足の淵源ー意味のアドホックな充填 先行研究の検討ー介助者手足論とその相対化 対象と方法 患者と介助者ー自動と手動のあいだ 手足でないことの維持と手足への回帰 家族の認識ー家族からみた介助者と患者の関係 患者と介助者の関係を後ろ盾として 2021/03/05