内容説明
中国語がわかると、ちょっと嬉しいことがある。中国で、日本で、中国語をめぐっての会話から、ことばの魅力を軽妙にすくいあげた、相原茂中国語学エッセイ集。
目次
第1章 中国語ウォッチング(客を見送る;バランス;メンマの話 ほか)
第2章 雨ニモマケズ(中国人の姓と名;肯定か否定か;雨ニモマケズ、風ニモマケズ ほか)
第3章 日ぐらし中国語(わたしは何ができるのか;異形詞整理;今なぜ中国語なのか? ほか)
著者等紹介
相原茂[アイハラシゲル]
1948年、福島県会津生まれ。東京教育大学大学院修士課程修了。中国語学専攻。現在、お茶の水女子大学教授。1980年~1982年、北京にて研修。帰国後、NHKラジオ、テレビの中国語講座を担当
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感想・レビュー
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kaoriction@感想は気まぐれに
17
相原さんの辞書作製の話には中国語辞書版『舟を編む』を感じた。その辞書が欲しくなった。言葉のニュアンスや物事に対する感覚の違い、文化の違いが おもしろ楽しい。「メンマの話」や「Hはときに激しく」は、クスリと笑いを誘いながらもことばの語源に触れ、身になる話だ。あ、ちなみに「H」はh音「は行」のお話。エッチな想像をしたそこのアナタ!ダメよ〜。閑話休題。中国語学習初心者の私のような者には、全編にわたり中国語文例がピンイン付きで掲載され、息抜き学習にちょうどいいエッセイ集。十年前のものなので少しズレもあるけれど。2014/10/18
ぬらりひょん
8
NHKの中国語講座の講師を担当されているらしい。中国語の「你好(ニーハオ)」は日本語の「こんにちは」よりもずっとよそよそしい挨拶らしい。究極の挨拶は相手の名前を呼ぶこと。そういえば英語でもやたらと名前で呼びかける。日本で「こんにちは、○○さん!」とはふつう言わない。そもそもピダハンにはあいさつそのものがないとか…。言語は文化そのものなんだなぁ。2022/06/01
かりんとー
5
(図書館)私が中国語を習うきっかけを作った相原先生のエッセイ。ある程度中国語を学んだ人には面白いと思う。日中の違いを優しい語り口で教えてくれる。先生は今もお元気だろうか。2020/12/17
satochan
2
中国に2012年から6年いたのだが、中国人とコミュニケーションをとる中で、なぜそこであいさつしないのかとか、なぜそう言うんだと思うことがよくあった。そういう時は中国語の仕組みを考えたり、中国人の捉え方を今一度立ち止まって考えることが多かった。それだけでなく、日本語の仕組みや日本人の考え方を見つめなおすきっかけにもなった。日本語と中国語の表し方の違いは特におもしろかった。本書は2004年に発行されているが、10年以上経っていても共感できるものばかりだった。風雨と雨風など新しい知識も身についた。2018/10/31
sonohey
1
中国語にピンインが振ってあり、丁寧なエッセイ集。中国の文化・風俗を学びつつ、中国語の勉強にもなって一石二鳥……だったはず、ピンインが読めたなら。遠くない将来、ピンインをマスターし、リベンジを。2015/01/30