内容説明
“法”に希望はあるのか。障害者、外国人、少数民族、そして被災者…。マイノリティの人たちが自らの権利を取り戻そうとしてきた経緯を、著者が弁護した事案や判例などを交えて解説。人権条約から“共生”への道筋を辿る。
目次
第1章 男女がともに―共生の基盤
第2章 障害者とともに―分け隔てなく
第3章 病気の人とともに―心身を病んでも
第4章 外国人とともに―多様性の尊重
第5章 アイヌ民族とともに―民族としての尊厳
第6章 部落の人とともに―いわれなき差別
第7章 塀の内と外で―罪を犯しても
第8章 死刑のない社会へ―寛容な精神を
第9章 被災者とともに―災害とマイノリティ
第10章 原子力発電のない社会へ―崩れた安全神話
第11章 基地のない社会へ―平和と共生
著者等紹介
大谷恭子[オオタニキョウコ]
1950年生まれ。1974年早稲田大学法学部卒業。1978年弁護士登録。現在、北千住パブリック法律事務所所長、日本女子大学非常勤講師、「永山子ども基金」代表。2013年から公設法律事務所所長に就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Ishida Satoshi
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読了。障害者、外国人、被災者、少数民族など、社会におけるマイノリティが権利をいかにして取り戻そうとしてきたかを、弁護士である著者が実際の事件や判例を交えて描写。そもそも「共生社会」とは何か?、著者は、差別を克服しようとする人と人との関わり合いであり、それぞれのアイデンティティを尊重し、認め合い、助け合い、必要とし合い、許しあう関係である、としています。法律論を超えた面白さがあり、自分たちは寛容な精神の下に、他人との差異を尊重し、共生できる社会を構築できているのだろうか?、と問いかけられているような感じがし