内容説明
デジタルの「本」の氾濫は、文学研究の制度、ひいては人文学研究の制度全体に根本から揺さぶりをかける。“Googleショック”の本質を衝く必読書。
目次
第1章 二一世紀における手稿、本、そしてテキスト
第2章 複雑性、耐久力、アクセス可能性、美、洗練、そして学術性
第3章 書記行為理論
第4章 書記行為を再現するための電子的インフラストラクチャー
第5章 ヴィクトリア朝小説―読みを形づくる形
第6章 電子テキストのじめじめした貯蔵室
第7章 編集文献学の競合する目的を調和させることについて
第8章 聖人崇拝、文化のエンジニアリング、モニュメントの構築、その他の学術版編集の機能
第9章 審美的な対象―「私たちの喜びの主題」
第10章 文学研究における無知
著者等紹介
シリングスバーグ,ピーター[シリングスバーグ,ピーター][Shillingsburg,Peter L.]
米国ロヨラ大学教授(英文学科)。2003年から2008年まで英国ド・モンフォール大学教授。2005年より同大学文献学センター(The Center for Textual Scholarship)長を務めた。学術版W.M.サッカレー全集編集責任者。サッカレーを中心とするヴィクトリア朝文学研究に関する著作がある
明星聖子[ミョウジョウキヨコ]
埼玉大学教養学部准教授。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。著書に、『新しいカフカ―「編集」が変えるテクスト』(慶應義塾大学出版会、2002年)。同書にて日本独文学会賞受賞
大久保譲[オオクボユズル]
埼玉大学教養学部准教授。東京大学大学院総合文化研究科中退
神崎正英[カンザキマサヒデ]
ゼノン・リミテッド・パートナーズ代表。京都大学文学部卒業。コロンビア大学でMBA取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。