サロメのダンスの起源―フローベール・モロー・マラルメ・ワイルド

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サロメのダンスの起源―フローベール・モロー・マラルメ・ワイルド

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  • サイズ B6判/ページ数 339,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784766415032
  • NDC分類 950.28
  • Cコード C3098

出版社内容情報

文学・美術界で脈々と生み出される「Femme Fatale(宿命の女像)」に、フローベールのサロメがどのような影響を与えたのか、19世紀後半のサロメ神話の形成過程について比較研究を行い、その一大潮流を明らかにする。


文学・美術界で脈々と生み出される<宿命の女(ファム・ファタル)>に、フランス文学史上このダンスを初めて言語化したフローベールの<サロメ>の影響は大きい。本書は、ワイルドの『サロメ』に決定的な影響を与えたと思われるフローベールのヘロディアス=サロメ像を出発点として、日本ではあまりにも流布され偏重された観のあるワイルド劇の<サロメ>像に至るまで、避けがたく存在した同時代の文学・絵画芸術との間テクスト性に眼を配りつつ、十九世紀後半の文学的ヘロディアス=サロメ神話形成の一大潮流を文学・絵画での生成過程を中心に実証的に辿った初めての研究。序章では、その文学的源泉である福音書・『ユダヤ古代誌』・『黄金伝説』、フローベール『ヘロディアス』、ワイルド『サロメ』の訳が紹介され、続いてフローベール論、ギュスターヴ・モロー論、マラルメ『エロディアード』論、ワイルド『サロメ』論と、フローベールの太陽神話からワイルドの月の神話まで十九世紀末サロメ像の壮大でダイナミックな文芸間の変容のスペクタクルが、初めて一挙に詳細に分析された。

巻末資料には、ファム・ファタルの中心的存在であった「ヘロディアス=サロメ神話」の世界初の文芸作品年表が50ページにわたって掲げられ、福音書ののち中世から世紀末を介して現代に至るまで、小説・散文・詩・舞台・オペラ・音楽・バレー・パントマイム・ダンス・映画・絵画・彫刻等あらゆる分野で、現時点で可能な限り渉猟され、関連項目も紹介されている(資料フランス語)。従来の世紀末だけでなく、フランス最大の文学データベースFRANTEXTEから抽出したヘロディアスおよびサロメに言及した文学作品約400点、フランス国立図書館の検索によるサロメ関連作品689点、オペラ・ガルニエ付属図書館の資料が選別、照合され、主要な作品が網羅された。絵画部門も、美術出版業界で次々と出版の相次ぐ美術評論家・二玄社編集者の利倉隆氏(『イメージの森』シリーズ、『エロスの美術と物語』等)の協力で、貴重な資料を渉猟して制作された。終章は、世紀末サロメ神話だけでなく、中世から現代までの文芸史を豊富な資料をもとにはじめて紹介し、フローベールの影響を現代にまで辿り、その今日的意義を問い直したサロメ神話形成文芸批評の決定版。口絵20枚、挿図約50枚と貴重な神話形成の資料が集約された。2006年に出版されフランスで評価された姉妹版を大きく広げ、世紀末だけでなく神話形成の歴史全体を一挙に論じた渾身の文芸批評。

内容説明

文学・美術界で脈々と生み出される“宿命の女”に、ダンスを初めて言語化したフローベールの“サロメ”の影響は大きい。19世紀後半のサロメ神話の形成過程について文芸間の比較研究を行いその一大潮流を明らかにする。

目次

序章 サロメのダンス―その文学的源泉
第1章 フローベール『ヘロディアス』―サロメのダンスの起源
第2章 フローベールとモロー
第3章 フローベール『ヘロディアス』とマラルメ『エロディアード』
第4章 フローベール『ヘロディアス』とワイルド『サロメ』
終章 フローベールの射程―ヘロディアス=サロメ像の起源とその変遷

著者等紹介

大鐘敦子[オオガネアツコ]
1964年京都市生まれ。1993年、慶應義塾大学大学院文学研究科仏文学専攻博士課程満期単位取得退学。2005年、慶應義塾大学大学院文学研究科仏文学専攻博士学位取得(論文)。現在、関東学院大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ユーカ

26
ファム・ファタル的なもの、世紀末芸術を好む、好んでいた人ならば一度は魅了された経験のあるであろう、ワイルドの『サロメ』。かくいう私も高校生の時にはまりました。サロメとは聖書の《洗礼者ヨハネの殉教》に登場する人物ですが、それがどうやって19世紀末のワイルドのあのスタイルになったのかということが、これを読むと理解できるという。その間にはフローベールという近代小説の父がいて、その先には「未来のイヴ」がある。知識が繋がるという面白さをダイレクトに味わうことができる、知識を繋げる見本となる一冊です。2019/05/19

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