内容説明
一見もっともらしく思える他人の判断や見解に惑わされることなく、「自分の頭で考える」ためにはどうしたらいいか。国際政治学者として、また歴代内閣ブレーンとして、つねに新しい情報を集め、検証し、独自の見解を導き出さねばならない立場の著者が初めて明かした、世の中の真実に迫るための53の実践的思考法。
目次
第1章 考え始める技術
第2章 考えを深める技術
第3章 間違いを減らす技術
第4章 世の中を考える技術
第5章 疑問を抱く技術
第6章 情報を考える技術
著者等紹介
中西輝政[ナカニシテルマサ]
1947年、大阪生まれ。京都大学法学部卒業。英国ケンブリッジ大学歴史学部大学院修了。三重大学助教授、米国スタンフォード大学客員研究員、静岡県立大学教授を経て、京都大学大学院教授(総合人間学部教授を兼任)。専攻は国際政治学、国際関係史、文明史。1990年、石橋湛山賞、2002年、正論大賞受賞。著書に、『大英帝国衰亡史』(毎日出版文化賞・山本七平賞、PHP文庫)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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奏市
13
国際政治(特にイギリス)の専門家が、独自の観点・思想による物事一般の考え方を示してあり、ありきたりじゃない内容で意義深かった。この本でも直感の大事さを述べてある。もちろん論理の後づけは必須とも。ただ、『空気の研究』がここでも引用されており、日本人は似非論理を用いやすく注意との警鐘あり。ユダヤ人がサバイバルのために身につけてきた「全員一致したら、その決定は無効」(誰も真剣に考えていない証拠)との教えは頭に入れておきたい。イギリスでは、”It is old.”は「それはいい(古くて信用できる)。」の意との事。2020/05/16
こじ
10
3/5 迷ったら面白いと思う方を選ぶ。 上記は大変素晴らしいと思います。 自分のやりたいことや興味のあると思える方を選ぶことで自分の行動が変わります。 その他のサンプルが 面白いと思える方を選択することで自分の人生が楽しくなります。2019/06/19
magic makky
9
【感想】ポイントは、『早く見つけて、遅く行動し、非常に頑強に主張し続けながら、一瞬にして妥協する』だと著者は説く。これは何回繰り返し押さえるべきことだとおもう。その他おもしろいのは、「正しいこと」と「効率の良さ」は共存させるべきだと。言い換えると、「真理」と「論理」をどちらか一方に偏らない、バランスが大事である。疑問を持つようにすることとして、「美しい言葉」「論理の正しさ」「結論ありき」にも注意が必要。2020/12/12
太鼓
7
物事を見るときのものさしになりそうです。2016/01/27
しゅー
6
★★★丸善で高松智史が選んだ本を紹介している棚に見つける。著者のことは外交や歴史に関する専門家と認識していたので、こういうビジネス書っぽいモノを書いているのは意外だった。専門で得た知見を抽象化し、我々でも役立つ内容に落とし込んでくれている。恐らく保守の論客なのだろうが、持論の展開はほどほどで抑制の効いた書きぶりなのも好感を持てた。思考法に関する優良本。2023/07/02