出版社内容情報
法化社会がすすむ今、カウンセラーに求められる法の知識と、法と臨床が協働したアプローチの実際を提示した、心理臨床家必読の書。〔読者対象〕子ども、家族の問題にかかわるカウンセラー、スクールカウンセラー
〔本書のポイント〕・家族法、少年法、児童虐待防止法、カウンセラーが知っておきたい法律を提示。・今日的問題である離婚・虐待・非行にかかわる問題をとりあげ、法の枠をふまえた心理臨床の実際を、事例をとおして丁寧に解説。・少年事件に学校やスクールカウンセラーはどう対応すればよいか、具体的に解説。〔内容説明〕家族法、少年法、児童虐待防止法など、カウンセラーが知っておきたい法律と法の枠をふまえた心理臨床の実際を提示。少子化を反映した離婚に伴う子どもの諸問題、社会問題になって久しい児童虐待、少年非行など、法に関わる問題を抱えた家族や子どもたちへの適切な援助を具体的に解説する。学校臨床、家族臨床、非行臨床に携わるカウンセラー必読の書。
はじめに─法化社会における子どもと家族の問題解決
一 家族臨床における法の意味
二 子どもと家族の問題解決のための「法」と「臨床」
1 法と臨床の効用と限界
2 法的枠組みと臨床的枠組み
第一部 家族と子どものための法と臨床
一 家族法と家族臨床
1 家族法の基礎
2 家族紛争の種類─家事事件をもとに
3 家族臨床の基礎─「問題を抱える家族」へのアプローチ
二 少年法と非行臨床
1 少年法の基礎
2 非行少年の定義
3 非行臨床の基礎
第二部 離婚問題に伴う法と臨床
一 少子社会における離婚と子ども
1 親権と親権者の決定
2 離婚後の子どもとの面会交流
3 養育費など経済的事項
二 離婚と子どもの奪い合い
事例――親権者をめぐる争い
1 離婚をする夫婦への援助
2 家庭裁判所の調停
3 当事者の言い分─法と臨床のものの見方
4 家庭裁判所の審判と面会交流
5 家裁調査官のアプローチ
第三部 児童虐待と少年非行の法と臨床
一 虐待と非行
1 虐待を受けた非行少年─非行臨床が困難な非行少年たち
事例一――二つの仮面をもつ非行少年
2 再考─児童虐待防止法の目的と定義
3 福祉・臨床の基本的スタンス─マルトリートメント
4 児童虐待に関する法の要請
5 「しつけ」と「虐待」
6 虐待のサイン
7 虐待を疑ったときの対応
8 加害児の心を理解するために
9 カウンセラーのトレーニングのために
10 少年司法システムの構造
11 罰の悪循環
12 試験観察
13 非行少年たちの「居場所」
14 虐待された少年の非行をめぐって
15 虐待する親へのアプローチ
16 性的虐待と非行
事例二――性的虐待を受けた非行少女
17 性的虐待を受けた女子少年の処遇
18 性的虐待への刑事法
二 学校と家庭裁判所との連携
1 学校と家庭裁判所の現状
2 学校と家庭裁判所の基本的枠組み
3 少年事件のプロセス
4 在宅事件
5 学校からの積極的アプローチ─在宅事件
6 家庭裁判所からの緊急アプローチ ─身柄付事件
7 実践を積み重ねていこう
8 「連携」から「協働」へ
三 非行臨床へのシステムズ・アプローチ─非行臨床に携わるカウンセラーのために
1 非行臨床の特異性
2 非行臨床とシステムズ・アプローチ
3 システム論の有効性
4 非行臨床の展開過程
5 動機づけと臨床的展開
6 行動化と限界設定
7 非行、暴力行為への対応の諸段階
おわりに
廣井 亮一[ヒロイ リョウイチ]
著・文・その他
内容説明
学校臨床、家族臨床、非行臨床に携わるカウンセラー必読!少子化を反映した離婚に伴う子どもの諸問題、社会問題になって久しい児童虐待、少年非行など、法に関わる問題を抱えた家族や子どもたちへの適切な援助を具体的に解説する。
目次
はじめに 法化社会における子どもと家族の問題解決
第1部 家族と子どものための法と臨床(家族法と家族臨床;少年法と非行臨床)
第2部 離婚問題に伴う法と臨床(少子社会における離婚と子ども;離婚と子どもの奪い合い)
第3部 児童虐待と少年非行の法と臨床(虐待と非行;学校と家庭裁判所との連携;非行臨床へのシステムズ・アプローチ―非行臨床に携わるカウンセラーのために)
著者等紹介
廣井亮一[ヒロイリョウイチ]
1957年、新潟県生まれ。新潟大学法文学部卒業。1981年から1999年まで家庭裁判所調査官。以後、和歌山大学助教授、京都女子大学助教授を経て、2008年から立命館大学文学部教授、同大学院文学研究科教授。学術博士(大阪市立大学)、臨床心理士。専門は、司法臨床、家族臨床、非行臨床。現在、京都府児童相談所業務外部評価委員、日本臨床心理士会司法矯正領域委員、など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。