出版社内容情報
高等動物に踏み込み大きく発展した分子脳科学は,個別的な研究にとどまらず,分子,細胞,神経回路,脳のシステムという多次元的視点に基づいた機能理解を目指す地平に到達した.現代の脳科学の最前線を総合的に,かつ平易に解説した.
PART I 体を動かす
1 神経筋接合部のシナプス伝達
2 脊髄の運動神経とALS
3 大脳運動野の運動制御
4 大脳基底核の運動制御,パーキンソン病
5 小脳の運動制御
PART II 外界の情報を捉える
6 視覚系、大脳感覚野,認知
7 嗅覚系
8 体性感覚、痛覚
PART III 記憶と学習
9 海馬・大脳皮質と認知記憶
10 扁桃体と情動記憶
11 線条体、小脳と運動記憶
12 記憶障害(アルツハイマー病、脳虚血)
PART IV 体の調節
13 自律神経系,不安
14 概日リズム,時計遺伝子,睡眠
15 食欲、肥満
PART V 統合,情動,気分
16 統合失調症
17 気分障害(うつ、双極性障害)
18 自閉症
19 薬物依存
PART VI 発達
20 脳の形成
21 神経細胞の分化
22 神経回路網とシナプスの形成
23 脳発達の臨界期
目次
1 体を動かす(神経筋接合部のシナプス伝達;脊髄の運動ニューロンとALS;大脳運動野の運動制御と可塑性、振動性の分子機構 ほか)
2 外界の情報を捉える(感覚神経系の分子脳科学;嗅覚系:感覚入力から行動に至る分子基盤と神経回路 ほか)
3 記憶と学習(海馬・大脳皮質と認知記憶;扁桃体を中心とした前脳領域による恐怖記憶制御;小脳、大脳基底核による運動学習 ほか)
4 体の調節(自律神経系;概日リズムと睡眠;食欲、肥満)
5 統合、情動、気分(統合失調症;気分障害(うつ病、双極性障害)
自閉症 ほか)
6 発達(脊髄動物脳形成の分子基盤;神経幹細胞分化制御機構;神経回路網とシナプスの形成 ほか)
著者等紹介
三品昌美[ミシナマサヨシ]
1976年京都大学工学研究科博士課程単位取得退学。1977年工学博士(京都大学)。その後、日本学術振興会奨励研究員、ドイツErlangen‐N¨urnberg大学生化学研究所研究員、スイスZ¨urich大学分子生物学研究所研究員、京都大学医学部助手、助教授、新潟大学脳研究所教授、東京大学医学部教授、東京大学大学院医学系研究科教授を歴任。2013年から立命館大学総合科学技術研究機構教授。専門は、分子脳科学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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