内容説明
本書は、発話の「表情」とは何か、そしてそれは何に由来するかという問いに答えようとするものである。関連性理論のモジュールに「関連性モダリティ」を設定し、イントネーションと様々な構文に託された「表情」の語用論的基盤を提案する。関連性モダリティのモードがどのようにして終助詞、付加疑問文、it分裂文や倒置等の特徴的な発話態度を導きだすかを明らかにする。情報の認知的位置づけもモダリティにからめて論ずる。
目次
パースペクティブ(「関連性」とモダリティ)
第1部 モダリティとイントネーション(「関連性」とイントネーション;プロファイル理論の再分析 ほか)
第2部 モダリティと諸構文(日本語の終助詞;IT分裂文・WH分裂文・反転WH分裂文 ほか)
第3部 モダリティと情報構造(多重主題構造;情報価)
結び
著者等紹介
河野武[コウノタケシ]
1944年千葉県生まれ。国際基督教大学大学院教育学研究科修士課程修了(教育学修士)。大妻女子大学文学部および大学院人間文化研究科教授。1980~1981年米国カリフォルニア大学サンディエゴ校言語学科客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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