内容説明
助詞の表現への関わりと変化を調査考察。第一部では、助詞カ・ヤについて、『万葉集』『源氏物語』『今昔物語集』の用例を調査し、この二つの助詞が、疑問表現を構成する場合とそうでない場合のそれぞれの条件を考察した。第二部においては、さまざまなタイプの感動喚体句について調査考察を行い、古代語には、一語による感動文とは異質の、古代語独特の感動喚体句の形式があったことを主張している。
目次
第1部 疑問係助詞とその表現(疑問係助詞カと疑問係助詞ヤについて;係助詞カとその表現(上代における助詞カ(モ)について―文中カ(モ)の指示しているものは何か
『万葉集』のカとカモの比較 ほか)
係助詞ヤとその表現(上代から中古にかけての疑問表現形式の変遷―『万葉集』『古今和歌集』の助詞ヤの用法について;『万葉集』のヤとヤモの比較 ほか))
第2部 感動喚体句の諸相(古代語における感動喚体句の諸相について―関係する助詞に着目して;上代の感動喚体句について(『万葉集』の無助詞喚体句について;『万葉集』のハモについて)
中古の感動喚体句について(『源氏物語』の助詞カナについて;『源氏物語』の助詞ヨについて ほか))
著者等紹介
近藤要司[コンドウヨウジ]
1954(昭和29)年愛知県安城市生まれ。1980(昭和55)年京都大学文学部卒業。1982(昭和57)年神戸大学大学院文学研究科修士課程入学。1989(平成元)年神戸大学大学院文化学研究科博士課程単位取得退学。現在、神戸親和女子大学文学部教授。修士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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