かわいい仏像 楽しい地獄絵―素朴の造形

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  • サイズ A5判/ページ数 189p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784756245755
  • NDC分類 718.3
  • Cコード C0071

内容説明

国宝・重文へのお勝手口からの挑戦状。

目次

1 かわいい仏像(かわいい仏像―近世の地方仏;やさしい鬼さん;十王―地獄パノラマはなぜ地方でも発達したのか?;村を守る六観音;大工右衛門四良の仏像 ほか)
2 たのしい地獄絵(地獄の思想;素朴な十王図;地獄ワンダーランド)

著者等紹介

須藤弘敏[スドウヒロトシ]
1954年、青森県生まれ。東北大学大学院博士前期課程修了。博士(文学)。東北大学助手を経て、弘前大学人文学部教授。仏教絵画及び東北の仏教美術を主に研究

矢島新[ヤジマアラタ]
1960年、長野県生まれ。東京大学大学院博士課程中退。渋谷区立松涛美術館学芸員を経て、跡見学園女子大学教授。近世の宗教美術を中心に、日本美術のオリジナリティについて考えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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あじ

62
“かわいい たのしい”を発信したのは、名もなき彫り師や絵師たちでした。緻密な細工や国宝級の手法からはほど遠い、地方に土着した素人作品ばかりが集められています。仏像ブームの対極にあって、新たな潮流を生んだ一冊でしょう。特に後半の地獄絵は、街角の高齢者が描いたような素朴なユニークさに溢れています。”かわいい たのしい”という擦れた言葉を当てはめるのは、勿体なく感じたのでした。2015/05/27

24
中央ではなく地方のプリミティブで素朴な仏像の数々。モディリアーニみたいに顔が長い。細密な都の仏像とは異なって、埴輪や土偶のような感じもするし、原始美術みたいな気もする。地方の仏師さんが都で一目みた仏像の印象だけで、一心に彫ったのかもなあ…。でもどちらも同じだけの人々の信仰を集めてきたんだよなあ。地獄絵図のシュールで、どこかユーモア漂う絵の数々もよかった。堪能しました。2015/05/10

tom

19
芸術新潮の古い巻を開いてみたら、この本のことが書いてあった。でもって、図書館に注文。かわいい仏像ってなんなのよという第一印象だけど、仏像は、高級寺院に置いてあるものもあれば、弱小寺院に置いてあるものもある。そして、普通の人が拝みに行く弱小寺院では、身の丈に合った仏師が仏像を作ってくれていて、皆さんに大切にされている。そういう仏像は一味違うよろしさがあることがよく分かる。写真がたくさん載っていて、こんな仏像に出会ってみたいという気持ちになってしまう。コロナが下火になったら、青森岩手の弱小寺院巡りをしよう。 2020/07/11

あーびん

19
都のエスプリから遠く離れた北東北の民間仏の味わい深さを堪能できる一冊。中央の仏師ではなく、地方の大工などによって彫られた仏像たちの素朴さ、おおらかさ、自由さが魅力。触られて真っ黒になっていたり、虫食いもなく大切に保管されてきたそれぞれの姿からは長い年月にわたって人々に愛され熱心に拝まれてきたことがわかる。また、後半のコミカルなタッチの地獄絵は現代の漫画みたいだ。国宝や重要文化財などの様式美の仏教美術にはない衝撃をうけた。かわいいスピンからも仏像愛を感じる。2018/08/02

かごめ

17
写真のみの鑑賞。私論ではあるが…仏像は規格にはまってないので神々しさがなく、かえって生身の人間に近く祈る対象には思えずむしろ禁忌しそうな像もあった。地獄絵は幼いころのトラウマで楽しく鑑賞できなかった。総じて拙い(?)ことがかえってリアルで好きになれなかった。2016/06/29

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