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内容説明
世紀末のカリスマ、幻のイラストレーターの待望の作品集!
目次
第1章 ビアズリー生涯と作品(ブライトンの青春;ロンドンの世紀末へ;『サロメ』の年1893年;『イエロー・ブック』の年1894年;ワイルド・スキャンダルの年1895年;『サヴォイ』の年1896年;フィナーレ;ビアズリーふたたび)
第2章 ビアズリーをめぐる人たち
著者等紹介
海野弘[ウンノヒロシ]
評論家。作家。早稲田大学ロシア文学科卒業。平凡社に勤務。『太陽』編集長を経て、独立。美術、都市論、文学、映画、音楽、ファッションなど幅広い分野で執筆を行う。著作多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaori
40
私が知る限り本書がビアズリーの決定版。経歴は勿論、家族や取り巻く人々との相関図、影響を与えた画家達まで細かく記されている。特に興味深かったのは、例えば有名なサロメ「お前に口づけしたよ、ヨカナーン」も、初期のものと、挿画として掲載されたものは微妙に違い、その二つを見比べることが出来ることだ。また彼は装丁デザインも手掛けており、その図版も収録されていた。何よりこれまでになく数多くの作品を知ることができ、シンプルかつ繊細な線の流れと、点描のさざめき、色彩をも凌駕する白と黒のコントラストに改めて魅了させられた。2014/09/26
uminoko
25
原田マハさんの「サロメ」を読んだので、物語に出てくるオーブリー・ビアズリーの他の作品も見たくなりました。本当のビアズリーの作品は、陰の部分や性的なものが多く含まれていたようで、原田マハさんの「サロメ」は、その刺激的な部分がオブラートに包まれた感じ。短い生涯の中で、後世にも大きな影響を与えたビアズリー。非凡な才能がうかがわれました。2018/03/22
らん
24
ビアズリーの作品、幼少期から病没するまでの歩みや影響を受けた人や物事(ジャポニスム、演劇、唐草)、ビアズリーを取り巻く人々の相関図、ビアズリーに影響を受けた画家達の作品も紹介。作品の解説が下に記載されているので見やすい。解説で作品の謎だった部分が理解できた。ビアズリーが美術を担当していた雑誌「イエロー・ブック」「サヴォイ」の表紙、ポスターやカラー作品、スケッチ、友人や恩師にあてた手紙等も記載。手紙にもちょっとした絵が描かれている。作品の扉絵〈夢〉や〈化粧〉のドレスのフリルやリボン、刺繍の緻密さが素敵。2022/04/05
aoneko
16
読み応え&観応えたっぷり。当時の時代背景への説明的記述(時は世紀末のロンドン...)は個人的に好きなので、その分量と作品のバランスがよかった。世紀末という特別な時代に、ビアズリーと出合った人々の相関図もたのしい。タブローひとつひとつの解説もいいです。贅沢。2014/05/23
アイアイ
13
繊細な点描と多彩な唐草・植物のデザイン、現代人向けのアートは当時批判的な扱いを受け、わずか25年という短い生涯のうちに鮮麗された多くのデザインを世に残す。初期作品から小さなカットまで解説と共に収録され、読み応えがありました。19世紀末の魔術美を見た。▽図書館2015/08/24