出版社内容情報
親に言われるがまま難関中学をめざし、勉強づけの日々を送っていた狩野伊吹。夏の夜、思いがけない出会いが伊吹を変えていく。12歳、江の島をめざして歩いた。
15歳、だれにも言えない秘密をもった。
そして18歳、ぼくらの未来は……?
親に言われるがまま難関中学をめざし、勉強づけの日々を送っていた狩野伊吹。
夏の夜、思いがけない出会いが伊吹を変えていく。
鎌倉の海辺を舞台にした、二人の少年と一人の少女の青春グラフィティ!
吉野 万理子[ヨシノ マリコ]
著・文・その他
内容説明
親に言われるがまま、難関中学をめざし、勉強づけの日々を送っていた狩野伊吹。夏の夜、思いがけない出会いが、伊吹を変えていく…!12歳、江の島をめざして歩いた。15歳、だれにも言えない秘密をもった。そして18歳、ぼくらの未来は…?二人の少年と一人の少女の、海辺の青春グラフィティ。
著者等紹介
吉野万理子[ヨシノマリコ]
神奈川県出身。上智大学文学部卒業。新聞社、出版社で編集業務に携わった後、2002年、『葬式新聞』で、日本テレビシナリオ登龍門優秀賞受賞、脚本家としてデビュー。2005年『秋の大三角』で第一回新潮エンターテインメント新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みかん🍊
93
鎌倉を舞台にある夜同級生多朗に出会い一緒に過ごすうち親の言いなりで難関中学を受験しようとしていた伊吹を変える、12、15,18歳その時々の二人の関係や悩み絶対的な超えられない壁だった親の弱さ「それどころではない」を抱えて生きている事を知り成長していく、「打ち明ける打ち明けないかどっちが楽になるか考えろ、そんで楽にならない方を選べ」多朗のおじいさんの言葉、告白することは勇気がいる自分は楽になるかもしれないがその相手に背負わせることになるという事も理解しなくてはいけない。吉野さんらしい清々しい青春小説でした。2018/10/19
mocha
88
鎌倉に住む少年・伊吹。12歳の夜の小さな冒険、15歳の淡い初恋、18歳のままならない現実。思春期に誰もが直面する友情と恋と家族の話だけれど「ありきたり」と思わせないあたり、さすがYAの名手。頭であれこれ考えるばかりで、行動が伴わない幼さに少年のリアルを感じる。屈託を抱えた優等生・伊吹とは真逆の、多朗のキャラクターがとてもいい。多朗の物語を熱烈希望!2019/07/18
しゃが
58
よかった。12歳、15歳、18歳と多感な少年たちの成長を描いている。中学受験にあるストレスを感じていた小学生の伊吹は夜の神社でクラスメートの多郎と出会った。多郎もスナックで働く母への葛藤があり、「居場所」がなかった。彼らは「秘密」を共有し、友情を育んでいくが、取り巻く環境の変化がまた彼らを大きくしていく。育った土地への思いが、友、愛しいひと、家族への思いと響き合って切なく、タイトルにも響き合っている。おみくじのシーンが多感さを表現していて好みだった。多郎君のスピンオフが読みたい。2018/09/15
papapapapal
53
子どもたちに読んでもらいたい小説家、吉野万里子さんの爽やかな良作。天才かつ最強の父親にコンプレックスを抱く伊吹の12歳、15歳、18歳を描いた作品。彼が中学受験に疑問を感じて忍び込んだ夜の神社で出会った多郎もまた、水商売を営む母親に対する反抗心があった。正反対の多郎が導き出す答えに気付きを与えられ、成長する伊吹。故郷への想い、好きな子、家族のこと、将来の夢。どの道のりも平坦ではないけれど、共有してくれる友の存在は心強い。親の立場から言えば…こーゆー友だちを大切にしなさいよ!2020/05/07
信兵衛
36
吉野万理子さんの青春ストーリィ、健やかで、そしてどこまでも爽やか。やっぱり好きだなぁ。 本作はそんな気持ちにしてくれる一冊です。2018/12/03