目次
1 国土・環境
2 多様性のなかの統一
3 “最初のカナダ人”―先住民
4 日系カナダ人と日本文化のひろがり
5 社会・ジェンダー
6 政治・外交
7 経済・社会保障
8 教育・言語
9 文学・文化
著者等紹介
飯野正子[イイノマサコ]
津田塾大学名誉教授・理事・元学長、マギル大学客員助教授、アカディア大学客員教授、カリフォルニア大学バークレー校客員研究員、ブリンマー大学招聘教授などを歴任。日本カナダ学会名誉会員、日本カナダ学会会長(1996~2000年)。1998年、カナダ研究国際協議会(ICCS)より国際カナダ研究カナダ総督賞受賞。主な編著書に『日系カナダ人の歴史』(東京大学出版会、1997年、カナダ首相出版賞受賞)など
竹中豊[タケナカユタカ]
元カリタス女子短期大学言語文化学科教授。日本カナダ学会顧問、日本ケベック学会名誉会員、元在カナダ日本国大使館専門調査員。元慶應義塾大学・津田塾大学などの講師。主な著書・監修などに『カナダ 大いなる孤高の地―カナダ的想像力の展開』(彩流社、2000年、カナダ首相出版賞受賞)、『ケベックの生成と「新世界」』(ジェラール・ブシャール著、監修、彩流社、2007年、カナダ首相出版賞審査員特別賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かんがく
12
今年の夏、カナダに行くので読んだ。北米大陸のイギリス植民地という点ではアメリカと共通するが、フランスの影響、多文化主義、ミドルパワーなどアメリカとは異なる部分も多くある。書かれていた情報だけだととても良い国に思えてくるので、カナダの闇の部分も知りたいと思った。2024/05/27
kenitirokikuti
9
図書館にて。2021年3月刊行と新しく、新型コロナに言及される部分もあるくらい▲合衆国と異なり、宗主国(英、仏)と独立戦争しておらず、いまも君主制がベースである▲マーガレット・アトウッドも学校では歴代イギリス国王の名前を暗記させられたと語る。『赤毛のアン』に欠けるもの、先住民、冬の厳しさ、野生動物▲カナダの移民政策は1967年にポイント制を導入。かつては英欧からの移民が主であったが、多文化主義が深まっていった。カナダ権利自由憲章や1988年カナダ多文化主義法▲カナダには連立政権の伝統がない。2022/11/04
Go Extreme
2
自然と環境: 国立公園保護地区 カナディアン・ロッキーとバンフ 歴史: ヌーヴェル・フランスと先住民 イギリスの進出 政治・外交: 連邦主義への道 ケベック問題 経済: カナダの経済発展とハロルド・A・イニス―ステープル理論 両大戦間期カナダの対外経済関係 加速する加米経済統合 民族のモザイク: 多民族国家カナダ カナダ先住民 社会: アングロフォンとフランコフォン カナダ連邦騎馬警察 教育・言語・スポーツ: カナダ教育と多文化主義 人物: バンティングとベスト ワイルダー・ペンフィールド ハンス・セリエ2021/12/28
たろーたん
1
カナダの特色は、「移民政策と社会統合」である。カナダは、毎年人口1%の移民受け入れを継続することを目標としており、積極的に移民受け入れを継続させている。その理由は二つあり、一つ目は人口政策で、出生率の低下化から、高齢化のスピードを鈍化させるために移民を受け入れている。二つ目は、労働人口確保だ。この「カナダ的例外」ともいえる欧米諸国に比べて多文化主義が成功している理由は、①多文化主義が法制度化されており、マイノリティの承認や保護、また逆にその限界も設けているためだ。(続)2023/10/22
タヌキネコ
0
パートナーがカナダに行くことになったが、カナダについて、びっくりするほど何も知らなかった。アジアやヨーロッパ、アメリカについては学校の地理や歴史で習ってきたし、ニュースなどで外交や政治のことが取り上げられたりもする。この本を読むとカナダの地理からざっくりした歴史から経済から文化から、なんとなく一通り知れる。それぞれの専門家が得意な単元を担当する形式も素晴らしい。2021年に改定されたようで、最近の情勢も入り完璧。現在の総督についての予知までされていて、素晴らしい。カナダについて知りたい人にはぜひお勧め。2023/06/16