内容説明
芳洲についてはその方面の識者によって、これまで多くのことが語られてきた。しかし、朝鮮側の彼の相方であった玄徳潤については、従来語られるところが少なかったように思われる。その意味で本書では、彼と彼の一族の倭学訳官としての活躍の跡を、できるだけ詳しく辿ろうと試みた。
目次
「誠信堂記」をよむ―雨森芳洲と玄徳潤
第1部 雨森芳洲(芳洲の晩境とその外的情況;芳洲と朝鮮通信使―詩文唱酬を通して;芳洲の僧形と還俗―芳洲の思想的背景をめぐって)
第2部 玄徳潤(南楊州市郊外の玄徳潤の墓碣碑銘をよむ;玄徳潤の閲歴;川寧玄氏倭学訳官の系譜―玄徳潤の後裔たち“近世日朝交流を支えた朝鮮側一家系の系譜”)
付篇 金〓(きゅう)『扶桑録』
著者等紹介
信原修[ノブハラオサム]
1936年、岡山県生まれ。同志社大学文学部英文学科卒業、同大学院修士課程修了。1971‐72年、ブリティッシュ・カウンシル・スカラシップにより英国エディンバラ大学大学院ディプローマ・コース(一般言語学)修了。1980‐81年、米国カルフォルニア大学バークレイ校客員研究員。京都府立鴨沂高校定時制教諭、同志社女子大学講師を経て、同大学名誉教授。専攻は意味論・語用論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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