出版社内容情報
飢饉による人口喪失、労働市場の急激な変化、都市化率の低下…90年代以降、東北アジア地域の国々に起きた人口変動の諸現象。東北アジア地域に、80年代に較べ、90年代以降、急激な変動がおそっている要因とは何か。それらの共通項は何かをさぐる共同研究。
まえがき
序章 近年の東北アジア地域における経済の構造変化と人口変動(平泉秀樹)
第1章 朝鮮民主主義人民共和国における経済改革と人口飢饉の克服(文 浩一)
第2章 成熟に向かう韓国の経済と人口(鈴木 透・奥田 聡)
第3章 移行過程におけるモンゴルの経済と人口の変動(駿河輝和)
第4章 改革・開放政策下の中国東北地方(早瀬保子)
第5章 「市場化」過程におけるロシア極東地域の経済の構造変化と人口変動(平泉秀樹)
第6章 人口と経済:経済人口学の諸問題(鈴木 透)
索引
まえがき
本書は、主として1990年代以降の時期における東北アジア地域の人口変動の実態とその変動要因を明らかにしようとしている。その際、人口変動の背景にあると考えられる経済の構造変化についても検討している。
このような問題関心は、この時期、東北アジア地域では、飢饉による人口喪失(朝鮮民主主義人民共和国)、労働市場の劇的な変化(韓国)、都市化率の低下(モンゴル)、人口増加率の低下(中国東北地方)、膨大な人口喪失(ロシア極東地域)などが生じており、これらが直接的にはどのような人口学的要因(自然的要因〈出生・死亡〉と社会的要因〈人口移動〉)によって発生したのか、またこのような変動要因に対して、東北アジア地域では何か共通の促進要因が見られるのか、ということから発している。
この背景には、この時期、東北アジア地域では国際関係、政治、経済の地殻変動(構造変化)が生じたことがある。
本書は以上のような問題関心に基づく共同研究の成果をまとめたものである。なお第6章「人口と経済:経済人口学の諸問題」は、人口と経済の交互作用に関する経済人口学の理論をレヴューしたものであるが、これら理論の概要を理解することによって各国論文で詳述されている人口変動を理論との関係で理解することができると考え、本書に含めている。
編 者
内容説明
本書は、主として1990年代以降の時期における東北アジア地域の人口変動の実態とその変動要因を明らかにしようとしている。その際、人口変動の背景にあると考えられる経済の構造変化についても検討している。
目次
序章 近年の東北アジア地域における経済の構造変化と人口変動
第1章 朝鮮民主主義人民共和国における経済改革と人口飢饉の克服
第2章 成熟に向かう韓国の経済と人口
第3章 移行過程におけるモンゴルの経済と人口の変動
第4章 改革・開放政策下の中国東北地方
第5章 「市場化」過程におけるロシア極東地域の経済の構造変化と人口変動
第6章 人口と経済:経済人口学の諸問題
著者等紹介
平泉秀樹[ヒライズミヒデキ]
日本貿易振興機構アジア経済研究所(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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