アフガニスタン文化遺産調査資料集<br> アフガニスタン流出文化財の調査―バーミヤーン仏教壁画の材料と技法

個数:

アフガニスタン文化遺産調査資料集
アフガニスタン流出文化財の調査―バーミヤーン仏教壁画の材料と技法

  • 出版社からのお取り寄せとなります。
    入荷までにおよそ1~3週間程度かかります。
    ※商品によっては、品切れ等で入手できない場合がございます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【出荷までの期間】
    ■通常、およそ1~3週間程度

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆上記期間よりも日数がかかる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆品切れ・絶版等により入手できない場合がございます。
    ◆品切れ・絶版等の確認に2週間以上かかる場合がございます。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • 店舗受取サービスはご利用いただけません。

  • サイズ A4判/ページ数 194p/高さ 31cm
  • 商品コード 9784750323398
  • NDC分類 226.2
  • Cコード C0322

出版社内容情報

戦乱期に海外に流出し、現在、「文化財難民」として日本で一時的に保護されているバーミヤーン仏教壁画片41点に、最新型の装置による自然科学的方法で壁画の材料と技法に関する研究を行った。その成果はシルクロード研究に貴重な情報を提供するものである。

アフガニスタン文化遺産調査資料集の刊行にあたって(鈴木規夫)
ごあいさつ(平山郁夫)
ごあいさつ(鈴木規夫)
謝辞

【本文編】
1.流出文化財の概要
 1.1.流出文化財バーミヤーン仏教壁画の調査研究に至る経緯(山内和也)
 1.2.バーミヤーンおよびフォーラーディー両遺跡から切り取られた壁画片の原位置(岩井俊平、前田耕作)
 1.3.壁画片の層構造(谷口陽子)
2.調査の目的(佐藤一郎、青木繁夫)
3.調査方法
 3.1.銀塩写真による記録(籾井基充、木島隆康)
 3.2.高精細デジタル写真による記録(佐藤一郎、大西博、早川廣行、阿部充夫)
 3.3.側光線写真による調査(籾井基充、木島隆康)
 3.4.赤外線写真による調査(籾井基充、木島隆康)
 3.5.紫外線蛍光写真による調査(籾井基充、木島隆康)
 3.6.状態観察(谷口陽子)
 3.7.可視光反射スペクトル法による顔料調査(関博充、朽津信明)
 3.8.可搬型蛍光X線分析による顔料調査(関博充、桐野文良、建石徹、朽津信明)
 3.9.可搬型X線回折装置による顔料調査(前尾修司、谷口陽子、朽津信明)
4.調査結果
 4.1.写真記録(籾井基充、木島隆康)
 4.2.状態観察結果(谷口陽子)
 4.3.可視光反射スペクトル法による顔料調査結果(関博充、朽津信明)
 4.4.可搬型蛍光X線分析による顔料調査結果(関博充、桐野文良、建石徹、朽津信明)
 4.5.可搬型XRDによる顔料調査結果(前尾修司、谷口陽子、朽津信明)
 4.6.顔料調査のまとめ(谷口陽子、朽津信明、桐野文良)
5.考察(谷口陽子、朽津信明、桐野文良)
 5.1.バーミヤーン仏教壁画の彩色技法・材料に関するこれまでの研究
 5.2.バーミヤーン遺跡の仏教壁画の彩色技法と材料
 5.3.フォーラーディー遺跡の仏教壁画の彩色技法と材料
 5.4.使用されている顔料の変色
 5.5.鉛と水銀の含まれる赤色
 5.6.バーミヤーン壁画およびフォーラーディー壁画の膠着材
 5.7.おわりに
6.おわりに(佐藤一郎、青木繁夫)
引用文献

【資料編】資料1~41
バーミヤーン遺跡K3窟から切り取られた壁画片(資料1~8)
バーミヤーン遺跡E(e)窟から切り取られた壁画片(資料9~11)
バーミヤーン遺跡I窟から切り取られた壁画片(資料17)
フォーラーディー遺跡4窟から切り取られた壁画片(資料18~25、28~31)

高精細デジタル写真一覧
側光線合成写真一覧
赤外線写真一覧
紫外線蛍光写真一覧

ごあいさつ
 アフガニスタンでは、20年余り続いた戦乱によって貴重な文化遺産の多くが破壊されました。なかでも2001年3月、当時アフガニスタンを実効支配していたターリバーン政権によるバーミヤーン遺跡の東西大仏の爆破は、もっとも大きな被害といえましょう。その後、ユネスコを中心とした調査が行われ、急遽バーミヤーン遺跡は2003年7月に「世界遺産リスト」、そして「危機にさらされている世界遺産リスト」にも登録され、各国による保存事業が開始されました。
 我が国においては、独立行政法人文化財研究所がその任を帯び、ユネスコとの契約に基づき、平成15年度よりユネスコ文化遺産保存日本信託基金による事業として、バーミヤーン遺跡に残された文化財の保存に携わり、保存管理計画案の作成と、破壊された壁画の保存事業を担当してきました。
 こうしたなか、平山郁夫氏が委員長をつとめる流出文化財保護日本委員会が保管しているバーミヤーン仏教壁画を、東京藝術大学と共同で調査することになりました。数ヶ月にわたり、銀塩写真、および高精細デジタル画像による撮影、非接触的分析法による材質調査を実施した結果、絵画材料、絵画技法に関する重要な事実を明らかにすることができました。その成果をまとめた調査報告書をここに刊行することとなりました。
 本書が仏教壁画の研究に少なからず寄与するとともに、アフガニスタンの文化遺産の復興に少しでも役立つことを願ってやみません。
 最後になりましたが、刊行にあたり、ご協力とご支援を賜った関係者の方々、ならびに関係機関に心から感謝の意を表します。

独立行政法人文化財研究所
理事長 鈴木規夫

目次

本文編(流出文化財の概要;調査の目的;調査方法;調査結果;考察;おわりに)
資料編