明石ライブラリー<br> 冷戦後のアメリカ外交―クリントン外交はなぜ破綻したのか

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明石ライブラリー
冷戦後のアメリカ外交―クリントン外交はなぜ破綻したのか

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  • サイズ B6判/ページ数 337p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784750320519
  • NDC分類 319.53
  • Cコード C0336

出版社内容情報

イラク問題、パレスチナ問題……現ブッシュ政権はクリントン政権によって積み残された課題を引き継いだと言ってよい。今後のアメリカ外交を理解するためには、冷戦終結後8年間にわたって舵取りをおこなったクリントン政権の外交を知ることが不可欠である。

第1章 クリントンが引き継いだ遺産
第2章 新世界秩序構築の任務
第3章 ユーゴ紛争への介入
 デイトン合意――ボスニア和平プロセスへ
 コソヴォ紛争
第4章 ソマリアとハイチにおける国家建設
 ソマリア
 ハイチ
第5章 南側の国境を越えた国々との関係
 北米自由貿易協定(NAFTA)
 ファースト・トラック
第6章 ロシア問題への対応
第7章 欧州の安全保障とNATOの東方拡大
第8章 蛇行した対中国政策
第9章 沈まぬ日本
第10章 転換点――内政と外交の狭間で
第11章 一九九六年の大統領選挙と外交政策
第12章 オスロ合意以降――中東での手詰まり
第13章 イラク――サダム・フセインとの対決
第14章 危機管理に対する不手際――アジアの金融危機とインドの核実験
 アジアの金融危機
 インドの核実験
第15章 終章――希望と歴史の狭間で
訳者あとがき
参考文献

索引

訳者あとがき
 アメリカ外交は、一九九〇年代初めの冷戦終結で大きな転機を迎えた。ソ連の消滅によって世界で唯一の超大国となったアメリカは、その持てる強大なパワー――全世界総計の国内総生産と軍事費で、各々、三割と四割を占める――を対外政策にどのように活用すべきかについて試行錯誤を繰り返した。アメリカにも確たる処方箋はなかったのである。
 この処方箋の欠如が冷戦後のアメリカの外交をわかりにくくしている。共和党のブッシュ政権が着手したイラク戦争はその最たるものだろう。この戦争に対しては、アメリカ国内はもとより世界中で反対の声が強かった。しかも、開戦理由としてあげられていたイラクによる大量破壊兵器の秘密製造は後にねつ造された情報であることが判明し、世界のマスコミや専門家は中東の石油資源確保、イスラエル保護、テロ対策がイラク戦争の隠された動機であると解説した。つまり、ブッシュ政権内におけるネオコンと呼ばれる人々が中心となって戦争を引き起こしたという解釈である。
 しかし、イラク戦争の真因をブッシュ政権の特殊性に求めるのは、一面的な読みにすぎない。真相の究明には、一九九〇年代の民主党・クリントン政権時代まで遡る必要がち上げて世界秩序の形成を図った――など、問題は山積していた。こうした国際的な重要課題は、すべて、冷戦終結後に最初のアメリカ大統領となったクリントンに委ねられた。ブッシュ政権は、クリントン政権が積み残した課題を引き継いだと言ってもよい。
 9・11事件後、世界は「ポスト・ポスト冷戦期」に入ったとも言われる。しかし、9・11事件という眼鏡を外してみれば、アメリカ外交が直面する基本的な課題は従来のまま未解決である。この課題は、第二期ブッシュ政権にもつきまとう。したがって、最近、そして今後数年間のアメリカ外交を理解するためには、冷戦終結後の八年間にわたってアメリカ外交の舵取りをおこなったクリントン政権の外交を知ることが不可欠である。
 本書は、クリントン大統領自身の行動パターンにも鋭いメスを入れる。著者のハイランドによれば、クリントンは大局的な視野を持たなかったので、必然的にほとんどの問題を場当たり的に処理し、次々と降りかかる危機に足元をふらつかせることになったとされる。ともかく彼が見極めようとしたのは、国民に人気がある政策は何か、どうすれば要領よく片付くか、どの選択肢ならば自分の地位や特に評判が傷付きにくいか、

内容説明

イラク問題、パレスチナ問題…現ブッシュ政権は、稚拙に蛇行を繰り返したクリントン政権によって積み残された課題を引き継いだと言ってもよい。今後のアメリカ外交を理解するためには、冷戦終結後の8年間にわたってアメリカ外交の舵取りをおこなったクリントン政権の外交を知ることが不可欠である。

目次

クリントンが引き継いだ遺産
新世界秩序構築の任務
ユーゴ紛争への介入
ソマリアとハイチにおける国家建設
南側の国境を越えた国々との関係
ロシア問題への対応
欧州の安全保障とNATOの東方拡大
蛇行した対中国政策
沈まぬ日本
転換点―内政と外交の狭間で
一九九六年の大統領選挙と外交政策
オスロ合意以降―中東での手詰まり
イラク―サダム・フセインとの対決
危機管理に対する不手際―アジアの金融危機とインドの核実験
終章―希望と歴史の狭間で

著者等紹介

ハイランド,ウィリアム・G.[ハイランド,ウィリアムG.][Hyland,William G.]
1929年生。ワシントン大学卒業と同時に軍役召集。ミズーリ大学で修士号(国際関係論等)取得後、CIA分析調査員を振り出しに、情報調査国務次官補(キッシンジャー国務長官時代)、大統領国家安全保障補佐官補などを経て、『フォーリン・アフェアーズ』編集長(1982‐93)。その後、ワシントンのジョージタウン大学外交政策部で国際関係の教鞭をとる。国際関係の権威

堀本武功[ホリモトタケノリ]
中央大学法学部卒業。デリー大学政治学修士。国立国会図書館・調査及び立法考査局長を経て、尚美学園大学総合政策学部・大学院教授。専攻は米アジア外交・南アジア国際関係

塚田洋[ツカダヒロシ]
慶応義塾大学法学部卒業。東洋英和女学院大学大学院修士課程修了。1990年国立国会図書館入館。参議院第一特別調査室(国際問題調査会担当)出向を経て、国立国会図書館調査及び立法考査局外交防衛課勤務。専攻は国際政治
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。