ワークブック アイヌ・北方領土学習にチャレンジ

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  • サイズ B5判/ページ数 228p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784750320281
  • NDC分類 375
  • Cコード C0037

出版社内容情報

少数民族としてのみ捉えらえられがちなアイヌの姿を、かつての広大な文化圏、神話・歴史・言葉などから、小・中学生にもわかりやすく解説。北方領土問題では、数多くの史料をもとに、第二次大戦終結後も続いたソ連の攻撃を丹念に調査し、問題の奥深さに迫る。

第1章 カムイ・ユカラにチャレンジ
ねらい/日本の殿様に憧れて/サマユンクルの登場/サマユンクルの歓迎/サマユンクルの行為は?/サマユンクル の行為を拒否/サマユンクルの怒り/オキクルミの村へ行く/オキクルミの怒り/オキクルミ とワオカムイの言い合い/日本の殿様に射られて/カムイ(神)とアイヌ(人間)の関係は?/まとめ
第2章 アイヌ語地名にチャレンジ
ねらい/はじめに/北海道のアイヌ語地名/千島列島のアイヌ語地名/サハリンのアイヌ語地名/東北地方のアイヌ語地名/アイヌ語地名の広がりから/まとめ
第3章 アイヌ史にチャレンジ
ねらい
はじめに
一 古代国家とエミシ(エミシの時代)
東北地方にも、アイヌの祖先がいた/東北40年戦争
二 原アイヌとオホーツク文化(擦文人の時代)
江別文化圏の拡大に注目を/オホーツク文化の興亡/元帝国とサハリンアイヌ
三 アイヌ民族と交易の時代(「中世」「近世」アイヌの時代)
自由交易の時代/コシャマインの戦い/シャクシャインの戦い/チャシの時代
四 アイヌモシリをねらう国々(「近世」後期アイヌの時代)
国家のはざまのなかで/国家によるくるしみ/アイヌモシはどこに?
五 朝鮮人と先住民族
南樺太に朝鮮人を連行/戦争中の朝鮮人労働/朝鮮人を虐殺/朝鮮人虐殺から見えるもの/敗戦直後の、サハリン在住・朝鮮人/戦後のサハリン在住・朝鮮人/故郷に帰れるか/先住民族の苦難
六 ソ連軍の北千島侵攻
北千島の日本軍/北千島の要塞と、朝鮮人労働/占守島の戦い/「誤爆」と命/「正義」の言葉
七 ソ連の千島列島占領
千島列島の8月15日/敗戦と、軍・大企業/「北方四島」占領開始/日本人の脱出/日本人の引きあげ/「北方領土」問題
八 さまざまな文化の交流の中で
北方史をさかのぼると……/オホーツク文化と擦文文化/アイヌ・ニブフ・ウイルタ/北海道・サハリンを「発見」した国は……/千島列島を「発見」した国は……/中国・日本・ロシアの争奪戦/日本とロシアで領土画定/サハリン・千島交換条約とアイヌ/日ロ戦争/シベリア出兵/尼港事件/北方史と「国の正義」
まとめ

はじめに――もの言わぬ現代に、熱い一石を――
 あなたは気がつきましたか。考えてみたことがありますか。
 なぜ、国境線が四つあるのか、ということを!
 ここに、北方地域の白地図があります。
 まず、国名を入れます。日本とロシアが入りますね。
 その国境線がどこか、線を引いてください。
 
 エッ、国境線など、あまり考えたことがない?
 ヒント! 明らかに「ロシアだな」と思う島は、どこですか。
 そして、明らかに「日本だな」と思う島は、どこですか。
 つまり、次の島々は、日本でしょうか、ロシアでしょうか。
 北海道は……。日本ですね。
 サハリン(樺太)は。千島列島は。
 
 「日本政府の立場」から、国境線の「正解」を言いましょう。
 まず、北海道とサハリンの間の宗谷海峡。
 北緯50度線がある、南サハリンと北サハリンの間。
 千島列島に目を向ければ、択捉(えとろふ)島と、ウルップ島の間。
 千島列島のもっとも北のシュムシュ島。その島の北にも国境線があります。
 
 北方に国境が四つもあるなんて、考えたこともない。
 いったい、なぜなんだ?
 
 その答えは、第4章

目次

第1章 カムイ・ユカラにチャレンジ(日本の殿様に憧れて;サマユンクルの登場 ほか)
第2章 アイヌ語地名にチャレンジ(北海道のアイヌ語地名;千島列島のアイヌ語地名 ほか)
第3章 アイヌ史にチャレンジ(古代国家とエミシ(エミシの時代)
原アイヌとオホーツク文化(擦文人の時代) ほか)
第4章 「北方領土」にチャレンジ(国境の攻防戦;ソ連軍の西海岸侵攻 ほか)

著者等紹介

平山裕人[ヒラヤマヒロト]
1958年北海道小樽市生まれ。1981年北海道教育大学卒業。小樽市立手宮小学校教諭
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