考えるための日本語―問題を発見・解決する総合活動型日本語教育のすすめ

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考えるための日本語―問題を発見・解決する総合活動型日本語教育のすすめ

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  • サイズ B6判/ページ数 259p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784750320199
  • NDC分類 810.7
  • Cコード C0037

出版社内容情報

教師主体ではなく学習者主体の日本語教育を唱え続けている細川英雄氏が、教師と学習者、学習者と学習者による対話を通して日本語を磨き上げていく、「総合活動型日本語教授法」を提唱。その理念と具体的な方法を、その実践と成果を併せて提示する。

「考えるための日本語」へようこそ(細川英雄)
第1章 「考えるための日本語」のめざすもの
 1 クラス活動の理念と設計(細川英雄)
 2 クラス活動の目的と展開(新井久容)
 3 クラス活動における「学習者主体」の意味(牛窪隆太)
第2章 「考えるための日本語」の実践と方法
 1 クラス活動の実践と方法――2名の学習者の活動を通じて(三代純平)
 2 総合クラスで学習者は何を考えたか――学習者Dの分析から(今井なをみ)
 3 クラス活動における支援と教師の役割(塩谷奈緒子)
 4 学習者の完成レポート
   日本の建築と私(学習者M)
   写真と私(学習者D)
   見た目の私と実の私(学習者A)
第3章 「考えるための日本語」の可能性と広がり
 1 ゼロビギナーへの試み(崔允釋・張珍華)
 2 日本語と日本事情の統合(三代純平)
 3 国語教育への活用(森元桂子)
 4 日本語学校・地域の日本語教室から(武一美)
おわりに 共に育んでいく「考えるための日本語」―NPO法人「言語文化教育研究所」から―(張珍華)

「考えるための日本語」へようこそ
 ことばを学ぶとはなにか、そのことによって学習者たちはどのように成長するのか、という問いは、言語教育に関わる者にとっての最大の課題でしょう。
 この「考えるための日本語」では、ことばの教育とは、さまざまな社会形成の中で他者とのコミュニケーションによって自己を表現する力をつけることであると考えます。
 このような自己表現の力をつけるためには、まず総合的な身体活動としての言語活動が必要でしょう。なぜなら、言語活動とは、聞く・話す・読む・書くという4領域の力が総合的に絡み合って成り立っているからです。この日本語による総合的な身体活動の教育/学習を「総合活動型日本語教育」と呼びます。
 この総合活動型日本語教育によって、「考えるための日本語」がめざすものは、問題を発見し解決する学習者のための学習です。この問題発見解決学習を支えるものは、学習者一人一人の思考と表現の活性化と言えるでしょう。思考と表現が活性化すれば、学習者一人一人が自分のことばで生き生きと自分の関心事について教室で語るようになります、つまり学習者は自らの表現の翼を大きく広げようとするのです。
 こうした教室活動するための基地としてのNPO活動の視点から、この活動の意義について提案します。
 この「考えるための日本語」によって、学習者一人一人の自己表現の実現をめざして、担当者一人一人が自らの立場をしっかりと踏まえることができ、その設計と支援によって、一つ一つの教室活動が大きく変容することを期待します。
 なお、本書は早稲田大学2003―2004年度特定課題研究助成(共同研究)「問題発見解決学習としての総合活動型日本語教育の理論と実践」(課題番号2003B―051)による研究成果の一部です。

執筆者を代表して   
細川 英雄

目次

「考えるための日本語」へようこそ
第1章 「考えるための日本語」のめざすもの(クラス活動の理念と設計;クラス活動の目的と展開;クラス活動における「学習者主体」の意味)
第2章 「考えるための日本語」の実践と方法(クラス活動の実践と方法―2名の学習者の活動を通じて;総合クラスで学習者は何を考えたか―学習者Dの分析から;クラス活動における支援と教師の役割;学習者の完成レポート)
第3章 「考えるための日本語」の可能性と広がり(ゼロビギナーへの試み;日本語と日本事情の統合;国語教育への活用;日本語学校・地域の日本語教室から)
おわりに 共に育んでいく「考えるための日本語」―NPO法人「言語文化教育研究所」から

著者等紹介

細川英雄[ホソカワヒデオ]
早稲田大学大学院日本語教育研究科教授。1949年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程単位取得。博士(教育学)。信州大学、金沢大学、早稲田大学日本語研究教育センターを経て、現職。特定非営利活動法人「言語文化教育研究所」代表
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。