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若者に伝えたい韓国の歴史―共同の歴史認識に向けて

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  • サイズ B5判/ページ数 183p/高さ 23cm
  • 商品コード 9784750320106
  • NDC分類 221
  • Cコード C0022

出版社内容情報

日本の学生・一般の人のために新しくつくられた韓国史・日韓交流史のテキスト。韓国の歴史教科書に比べコンパクトで、図表・写真・グラフ等もフルカラーで随所に掲載した。手に取りやすく入門書にふさわしい一冊。

第1部 韓国の歴史と文化
 第1編 文明の発生と国家の登場
  1. 琵琶形銅剣文化圏から韓民族が形成される
  2. 古朝鮮を建国し発展する
  3. いくつかの国に分立する
 第2編 いくつかの国から統一国家へ
  第1章 新羅、高句麗、百済、加耶
   1. いくつかの国が4国に統合される
   2. 4国の社会と文化が発展する
   3. 4国が互いに対抗する
  第2章 統一新羅と渤海
   1. 南北国の時代が開かれる
   2. 南北国の社会と経済が発展する
   3. 南北国の文化が発展する
   4. 海外に出て活発に活動する
   5. 新羅が後三国に分裂し高麗が再統一する
 第3編 統一国家の発展と伝統文化
  第1章 高麗の発展
   1. 集権的官僚国家に成長する
   2. 契丹の侵入を退けて女真と競う
   3. 武臣政権が登場しモンゴルが侵入する
   4. 40年間モンゴルと戦争をする
   5. 高麗が世界に知られる
   6. 高麗社会が動揺する
   7. 高麗文化が隆盛になる
   8. 高麗の科学技術が発達する
  第2章 朝鮮の成立と発展
   1戦争に勝利した日本が内政に干渉する
   5. 大韓帝国が樹立されて民衆運動が起こる
   6. 日本が日露戦争を起こして統監支配を強行する
   7. 国権回復のために抗日闘争を展開する
   8. 近代文物が受容され社会生活が変わる
  第2章 日本の支配政策と民族解放運動
   1. 朝鮮総督が‘武断統治’をする
   2. 3・1運動を起こす
   3.‘文化政治’を標榜して韓国人を分裂させる
   4. 韓半島を兵站基地にする
   5. 皇国臣民を育成して戦争に動員する
   6. 日本人が入ってきて朝鮮人は追い出される
   7. 韓国の文化と精神を守ろう
   8. 民族解放運動の炎が燃え上がる
 第5編 南北分断と大韓民国の発展
   1. 光復を迎えたが南北に分断される
   2. ‘漢江の奇跡’を成しとげる
   3. 自由民主主義が発展する
   4. 大家族が減り都市人口が増える
   5. 文化力量が増大する
   6. 南北韓が交流と和解を増進する
第2部 韓国と日本の文化交流
 1. 文化交流の歴史を正しく理解しよう
 2. 陸と海を越えて文化交流が進展する
 3. 先22. 韓国人と一緒に生きようとした日本人もいた
 23. 国境を越えて文化が互いに影響を与えている 現代
終わりに-未来世代に願う交流の姿勢

翻訳者あとがき
 今、日本では「韓流」現象が起こっています。NHKが放送した韓国のドラマ「冬のソナタ」をきっかけにした韓国ブームです。「韓国」や「朝鮮」という言葉は、差別や偏見が伴っていたことがありました。今の「韓流」には憧れの気持ちが含まれています。日本の中で差別や偏見が全く解消されたとは思いませんが、今までとは違う雰囲気が広がっています。
 こんな中で、この本を多くの人に読んで欲しいと思います。その理由は、まず第1に、「韓流」に歴史認識をプラスして欲しいと思うからです。韓国をもっと良く知るためにも、韓国人の歴史認識を知ることは重要です。第2に、この本は、韓国人研究者が、日本人に読んでもらうことを目的に書いた韓国史の本だからです。韓国史の本は、入門書も含めてたくさんあります。ですが、多くは日本人が書いたものであり、韓国人のために書いたものを翻訳したものです。ところがこの本は、最初から日本の高校生や一般の市民の方々に読んでもらうことを目的に書かれたのです。今までになかった本です。第3に、手軽に読めることを考慮して、簡潔に、要を得て書かれているからです。小さな本ですから、細かな事実は書かれていません。というした。韓国語独特の漢字語的表現は簡単な日本語に直しました。読みやすさを重視したからです。しかし、これらは翻訳者だけの判断で行ったのではなく、韓国の筆者の了解を得ました。筆者は、日本語で本を出版し、日本語で講義ができるほど、日本語の上手な先生方です。適切な追加になっているか、適切な用語説明かを判断して頂きました。
 私たち翻訳者は、韓国人の考え方、歴史認識を知って欲しいと思っています。韓国の3人の筆者は、韓国のかなり多くの人々の考え方を代弁していると思います。この本に書かれていることが、多くの韓国人の歴史的思考様式なのだと理解して欲しいと思います。
 韓国の先生方は、精一杯未来志向的発想でこの本を書いています。私たちも同じ思考方法でこの本を読んで、一緒に考えてみようではありませんか。この本が、韓国をより深く知る素材になれば幸いです。ご批判は韓国の先生方にお伝えし、一緒に考えてみます。(後略)

内容説明

本書は、韓国と日本の中学生・高校生を始めとして、一般の人が韓国史の入門書として読めるように、時代別・事件別に重要事項を整理して編纂しました。大きく1部と2部に分けて構成し、1部では韓国史の流れを、2部では韓国と日本の文化交流史を一目で分かるように叙述しました。

目次

第1部 韓国の歴史と文化(文明の発生と国家の登場;いくつかの国から統一国家へ;統一国家の発展と伝統文化;世界との出会いと近代社会;南北分断と大韓民国の発展)
第2部 韓国と日本の文化交流(文化交流の歴史を正しく理解しよう;陸と海を越えて文化交流が進展する;先史文化が交流して稲作を伝える;韓半島と‘倭’が交流する;日本列島に集団で移住する ほか)

著者等紹介

李元淳[イウォンスン]
平安南道平原郡出身で、ソウル大学校師範大学歴史教育科卒業後、ソウル大学校師範大学教授および学長を歴任し、現在はソウル大学校名誉教授と韓国教会史研究所顧問を務めている

鄭在貞[チョンジェジョン]
忠清南道唐津郡出身で、ソウル大学校師範大学歴史教育科、東京大学(修士)、ソウル大学校(博士)を卒業し、現在はソウル市立大学校に在職中である

徐毅植[ソウィシク]
忠清南道礼山郡出身で、ソウル大学校師範大学歴史教育科および大学院国史学科(碩士、博士)を卒業し、現在はソウル産業大学校に在職中である

君島和彦[キミジマカズヒコ]
1977年東京教育大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。1996年韓国ソウル市立大学校客員教授。現在、東京学芸大学教育学部教授

国分麻里[コクブマリ]
2000年韓国教員大学校大学院歴史教育科修了。2003年東京学芸大学大学院教育学研究科修了。社会科教育学専攻。現在、筑波大学大学院博士課程人間総合科学研究科社会科教育学分野在学中

手塚崇[テツカタカシ]
2001~2002年ソウル市立大学校大学院国史学科留学。2004年東京学芸大学大学院教育学研究科修了。考古学専攻
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Sleipnirie

2
韓国の歴史の流れを知る教科書めいた入門書。韓国側の視点で書かれてある。 読みやすく簡潔に淡々と書いてて無駄に煽ったりしない良書。新石器時代に始まり、大体の流れは人がめっちゃ動く。国が出来たり分裂したり統一したりする。あと中国と陸続きで異民族や当時の国家によく攻め込まれる(多くの文化財を破壊された)。交易が盛んで文化が発達している(特に高麗と朝鮮の頃に)。 韓国併合の後は日本のやったことを詳しく書いてるけど、解放後の朝鮮戦争等の解説はえらくあっさりしている。 第2部に日本との交流の歴史を解説。 2015/09/09

ろーじゃ

1
日韓双方の歴史研究者が編纂した朝鮮史の本です。内容は平易で、韓国の中学生くらいの年齢の人が学ぶような内容。日韓関係史の欄が比較的充実していました。韓国人側の歴史認識に沿っているので、第二次大戦後の記述が特に浅く、北韓(北朝鮮)の戦後については、ほぼ触れられなかった点が惜しいです。2014/12/15

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