アフガニスタン悲しみの肖像画(ポートレート)―米国の爆撃による、罪のない民間人犠牲者たち

個数:

アフガニスタン悲しみの肖像画(ポートレート)―米国の爆撃による、罪のない民間人犠牲者たち

  • 出版社からのお取り寄せとなります。
    入荷までにおよそ1~3週間程度かかります。
    ※商品によっては、品切れ等で入手できない場合がございます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【出荷までの期間】
    ■通常、およそ1~3週間程度

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆上記期間よりも日数がかかる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆品切れ・絶版等により入手できない場合がございます。
    ◆品切れ・絶版等の確認に2週間以上かかる場合がございます。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • 店舗受取サービスはご利用いただけません。

  • サイズ A5判/ページ数 75p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784750319711
  • NDC分類 302.262
  • Cコード C0036

出版社内容情報

米国主導の軍事作戦によって死亡したアフガニスタン民間人は800人余。「犠牲者」として括られがちな彼らの人生を明らかにすべく、9.11同時多発テロ犠牲者の遺族が調査を始める。人間の尊厳を追求する奮闘の記録。

まえがき
序論
地方別犠牲者リスト
調査の方法
調査の例外
今後の課題
犠牲者の肖像
結論
米国政策立案者への提案

アフガニスタン悲しみの肖像画   解説・寺島隆吉
1. はじめに
2. 「ピースフル・トゥモローズ」との出会い
3. なぜ『アフガニスタン悲しみの肖像画』が必要だったのか
4. アフガンの人々は米国によるタリバン政権の打倒を望んでいるのか
5. 米国のアフガン介入は「人道的」理由によるものだったのか
6. ソ連のアフガン介入は米国によって仕組まれた罠だった!?
7. 「アフガニスタン犠牲者基金」をどう捉え、どう考えたらよいのか
8. タリバンはビン・ラディンの引き渡しを拒否したのか
9. タリバンと米国政府、蜜月と敵対の日々
10. おわりに
   参考文献および映像資料について

   あとがき

INTRODUCTION 序論
 昨年、9.11テロ攻撃の犠牲者とその家族は世界中の人々から多くの同情と支援を受けた。これは当然のことである。9.11の悲劇は、想像を絶する恐怖の事件であった。その波紋の中で、無数の新聞特集、テレビ・ラジオ特別番組、写真コレクション、映像ドキュメンタリーが、その犠牲者と生存者の人柄や人間性を描いてきた。『ニューヨーク・タイムズ』の1年間続いた「悲しみの肖像画(ポートレート)」のシリーズは、犠牲者の人柄を巧みにつかんでいるという点で、特に感動的なものだった。
 9.11の犠牲者数千人の顔や声を描写することによって、これらの企画は一人一人の人間の命の貴さを訴え、その攻撃の恐ろしさを強調するのに役立った。これらの物語を通じて、残虐行為の犠牲が実感を持つものとなり、世界は共感をもってこれに応えた。この無類の悲劇の中で、各人各様の生きざまが敬意をもって描写されていた。
 それとは著しく対照的に、米国主導の軍事作戦で命を失ったアフガニスタンの民間人は、米国のメディアではほとんど注目されることがなかったし、ブッシュ政権によって実質的に認知されることもなかった。稀に、多少なりとも報道されることがあるとしても、そ常に貧しいことに困惑した。代表団は、アフガニスタン人犠牲者の苦境を公にし、米国の攻撃で殺され傷つけられた罪のないアフガニスタン人の事例を調査することを誓った。この報告は、その誓約を実現するためのひとつの試みである。

 2001年10月7日、米軍はタリバン政権を政権の座から引きずり下ろすための作戦の一部として、アフガニスタンへの空爆を開始した。10月から12 月半ばまで、米国とその同盟国の飛行機は24時間体制でアフガニスタン上空を飛び、数百カ所を空爆した。タリバンの軍事拠点が標的とされたが、空爆は時として標的を誤り、非軍事の民間人集落や建物を襲った。多くの場合、爆弾は標的に命中したが、それでもなお民間人に計り知れない影響を与えた。
 たいてい米国のメディアは爆撃作戦を無血の落ち度のない精巧な武器の使用として描いていた。しかし、「グローバル・エクスチェンジ」は、独自の調査と米国以外の報道機関から、実際には民間人犠牲者が出ていることを知っていた。2002 年2 月、「グローバル・エクスチェンジ」は、9.11の犠牲者家族(現在は正式に「平和な明日を求める9.11遺族の会」として組織されている)の財政的援助で、何人の民間人が殺されたのかをち・夫たち・妻たち・兄弟姉妹・友人たちは苦しみ悲しむのである。愛する者の死を経験する時、悲しみは国籍や言語や人種や民族を区別しない。
 この報告は、犠牲となった罪のない人々の生命を敬い、生き残った人々の苦しみを受け入れる努力として提供されている。犠牲者の肖像を伝えることによって、9.11の犠牲者家族に差し伸べられた同情と援助が、アフガニスタン民間人犠牲者にも差し伸べられることを、私たちは期待している。

目次

地方別犠牲者リスト
調査の方法
調査の例外
今後の課題
犠牲者の肖像
結論
米国政策立案者への提案
アフガニスタン悲しみの肖像画―解説(「ピースフル・トゥモローズ」との出会い;なぜ『アフガニスタン悲しみの肖像画』が必要だったのか;アフガンの人々は米国によるタリバン政権の打倒を望んでいるのか ほか)

著者等紹介

寺島隆吉[テラシマタカヨシ]
1944年生まれ。東京大学教養学部教養学科(科学史・科学哲学)卒業。岐阜大学教育学部教授。英語教育応用記号論研究会(JAASET)代表。コロンビア大学、カリフォルニア大学バークリー校、サザン・カリフォルニア大学客員研究員、カリフォルニア州立大学ヘイワード校日本語講師

岩間龍男[イワマタツオ]
1954年生まれ。愛知県立大学外国語学部英米学科卒業。岐阜県立各務原高校教諭。英語教育応用記号論研究会(JAASET)会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。