参加型ワークショップ入門

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  • サイズ A5判/ページ数 368p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784750319117
  • NDC分類 379.6
  • Cコード C0036

出版社内容情報

会議やワークショップや授業を、参加型にまた双方向に行うために何が必要か?定型化に陥らない参加型の定義と有用性を根底に据え、開発協力、参加型開発の第一人者が編むさまざまなシーンに応じた21の実践技法。ファシリテーター、教員必読のアイデア満載。

謝辞
日本語版によせて
この本の内容
はじめに
用語解説

第1部 基本
 1章 21のすべきこと
 2章 参加型ワークショップと学習の準備のための21項目
 3章 PRAやPLAの21のふるまい
 4章 PRAやPLAに関する21の自問
第2部 開始、実施、そして終了
 5章 始めるにあたっての21のアイデア
 6章 21の活力剤(エナジャイザー)
 7章 評価とワークショップの終わり方についての21のアイデア
第3部 台なしにすること
 8章 ワークショップでする21の失敗
 9章 参加型ワークショップの21のホラー
10章 質問に答えない21の方法
第4部 グループ、座席、人数
11章 グループをつくる21の方法
12章 座席配置21の方法
13章 大人数の場合の参加型ワークショップのための21のアイデア
第5部 分析と学び
14章 ベスト21
15章 分析とフィードバックに関する21のアイデアと選択肢
16章 学び合うための21の方法
17章 講義をしてしまわないための21のヒント
第6部 ふるまいと意識
18章 態度やふるまいを意識し、変えるための21の活動
日本語版によせて
 近年開発のレトリックは変わった。あらためて貧困が強調されているだけではなく、新しい言葉も目立つようになってきた。20年前、エンパワーメント、パートナーシップ、オーナーシップ、参加、説明責任、透明性というような言葉はほとんど聞かれなかった。今では、この6つの言葉は、プロジェクト・プロポーザル、評価、年次報告書、演説、学術研究などで頻繁に使われている。どの言葉も関係性を表す。すべてが権力に関連している。そして偽善的に使われている。ふるまいや態度、関係性を意味する言葉でありながら、言葉のみがあって中身がともなわれていない。トップダウン、中央から外側へ、階級的、管理指向の組織、手順、関係性などは依然として変わっていない。こうした現象、そして言葉とリアリティのギャップが存在する中で、貧しい人との、あるいは貧しい人たちによる開発のプロセスはなかなか進まない。
 これらのギャップを狭めるには、いたるところで行動と変革を求める必要がある。官僚的な手続きや必要条件を自由化し、参加のための期限付き目標設定をやめるだけでなく、より平等で同等のパートナーシップを生み出すことが必要である。ふるまいと態度を変えるはまる。

●態度とふるまいの変化(PRAの基本)。「上位の人」である教師、講師、指導教官、ファシリテーターの行動とふるまいが基本的に重要であること。
●彼らはできる。指示棒を渡そう。「下位の人」である生徒、研修員、参加者は、審査や評価を行い、他の人たちに教えるという、大きな能力をもっている。上位の人のすべきこと、またすべきことを見つけ出す方法は、指示棒を参加者に手渡すこと。そして参加者に、自分たちでもできることに気づくための機会と励ましを与えることだ。
●楽しむ。できるだけ活動を楽しむことだ。世界にある極度の貧困、差別、排除、脅迫そして暴力はすさまじい。しかし、それは私たちが、人生を楽しまないことの理由にはならない。だからこそ、貧しい人たちによる楽しみと創造の共有を支援するべきなのだ。
●自分自身で最良の判断を行う。すなわち、個人で責任をもち、個人の判断と自発性をもち、マニュアルに依存しない。

 以上の点は、この小さな本が参考資料であって、マニュアルではないということを示している。私が望むのは、教師、講師、ファシリテーター、ワークショップや会議の開催者が、自らやってみせることで、他の人たちがわったりするのがとても遅い。非常に教条的な教育方法に代わる、もっと別の参加型の方法があると私は信じている。そのいくつかをこの本で紹介した。さらに数多くの方法があり、そしてこれからも考え出されていくことだろう。大学の教員は自分自身に「あなたの講義は本当に必要か? 学習者が学ぶために、もっとよい方法がないだろうか?」と疑問を投げかけるべきである。(後略)

目次

第1部 基本
第2部 開始、実施、そして終了
第3部 台なしにすること
第4部 グループ、座席、人数
第5部 分析と学び
第6部 ふるまいと意識

著者等紹介

チェンバース,ロバート[チェンバース,ロバート][Chambers,Robert]
イギリスのサセックス大学開発研究所研究員。第三世界における農村開発の実践・研究両方において長年の経験をもつ。ケニア、ボツワナ、スリランカ、インドで働いたほか、アフリカとアジアのその他の国々で農村開発のコンサルタントの仕事に携わる

野田直人[ノダナオト]
国際協力機構派遣専門家。青年海外協力隊を皮切りにラテンアメリカ、アジア、アフリカ各地で開発協力に従事。専門は参加型開発と社会林業。地域開発・国際協力メーリングリストを主宰
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Hiroki Nishizumi

3
分かりやすく丁寧に書かれている。参考になった。2019/09/10

もなこ

1
これを読めば力まずにワークショップを運営できそう。ファシリテーターひとりが頑張るんじゃなくて、みんなで作るものなんだとわかる。2022/08/01

そうとめ

1
ワークショップのワークについて、20+1種類が書かれています。 20種類は筆者が書いたもの。+1種類は、自分でオリジナルを考えてみよう!となっているところが良いです。 ワーク、振り返りのほか、これをやると失敗する!事例なども書かれています。 ただ、ワークショップのプランごとの設計については、書かれていないので、ワークのバリエーションが欲しいなという時に使う感じでいいかなと思います。 2012/06/12

kuma-kichi

0
確かに詳しくは書いてあるし、参考にもなるんだが。 あまり響かなかったかな。マジックナンバーが21ってどうよ。2020/11/04

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