アメリカの対北朝鮮・韓国戦略―脅威論をあおる外交政策

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  • サイズ B6判/ページ数 203p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784750318578
  • NDC分類 319.530
  • Cコード C0036

出版社内容情報

米国の朝鮮半島政策の狙いとは? 韓国国民が反米に傾いているかにみえるのはなぜか? そして北朝鮮政府の本意はどこにあるのか? 本書は朝鮮半島の分断と米国の関わりから説き起こし、この地域をめぐる現在の危機がなぜ生じたのかをわかりやすく解説する。

 日本の読者へ

序 現在の危機
第一章 征服され、分断されて
第二章 平壌の視点
第三章 ワシントンの視点
第四章 砲艦グローバリゼーション
結論 統一への道


 本書の目的は、二つの朝鮮と合衆国との関係に光を当てることである。本書は南北朝鮮の歴史や米国の外交政策、そして変わりつつある東アジアの経済・軍事状況を簡潔に分析する。また、米国の現政権が南北朝鮮の和解や再統一を進展させるより、むしろ分断して征服する政策を推し進めている実情を明らかにする。近視眼的思考、地政学的自信過剰、あるいは全くの無知といった理由から、米政府は南北の分断――さらにはこの地域の分断――が米国の経済や安全保障上の利益にかなうと決めている。
 この種の政策の悲しい響きが、南北朝鮮の歴史を通して聞こえてくる。朝鮮半島は多くの攻撃にさらされた歴史をもち、一説によると過去二〇〇〇年の間に九〇〇回も侵略を受けた。二十世紀には、植民地化、分断、内戦という三つの衝撃に耐えてきた。第一章で明らかになるが、帝国主義の遺産と分断による心理的痛手を抱える人々にとって、民族自決は熱烈な思いのこもった価値観となっている。南では、この自決への願望が、民主化運動を刺激して強い自立経済を創り出す力となり、さらには、より自立した軍の創設に向けた昨今の動きの中心となっている。北では、経済・軍事力の衰退が一〇年以上も続き、自決の精

目次

序 現在の危機
第1章 征服され、分断されて
第2章 平壌の視点
第3章 ワシントンの視点
第4章 砲艦グローバリゼーション
結論 統一への道

著者等紹介

フェッファー,ジョン[フェッファー,ジョン][Feffer,John]
フリーランス・ジャーナリスト。「朝鮮半島情勢を憂慮する研究者同盟」(Alliance of Scholars Concerned about Korea)の運営委員。Foreign Policy in Focusに寄稿するほか、同誌の諮問委員も兼ねる。1998年から2001年までアメリカ・フレンズ奉仕団とともに、韓国のNGOの紛争解決プログラム立案に協力したほか、米国と北朝鮮の交流促進のための活動を行う

栗原泉[クリハライズミ]
東京生まれ。米国セント・メリー大学卒業(英語・哲学専攻)。主に時事英語関連の雑誌翻訳に携わる

豊田英子[トヨダエイコ]
東京生まれ。東京大学文学部西洋史学科卒業、東京大学人文科学研究科西洋史学修士課程修了。主に時事英語関連の雑誌翻訳に携わる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。