中国における言論の自由―その法思想、法理論および法制度

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  • サイズ A5判/ページ数 318p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784750318523
  • NDC分類 323.22
  • Cコード C0032

出版社内容情報

政府間の外交問題はもとより人権保護団体やNGOの関心を集める中国における言論の自由。従来国家論の分析や政治変動のダイナミズムのマクロ的研究が主だった問題に対し、法理論、法思想、法制度を歴史的視点や比較憲法学的視点から多角的に検討する。

序 章 中国における言論の自由を研究するということ
 第一節 本書の意義と目的
 第二節 本書の構成と対象

第一章 言論の自由の特質と「憲法的伝統」
 第一節 中華人民共和国建国以前の憲法
 第二節 中華人民共和国建国以後の憲法
 第三節 現行『一九八二年憲法』下における言論の自由の保障と制限
 第四節 中国における言論の自由の特質と「憲法的伝統」

第二章 民主化要求と「中国的人権観」
 第一節 「公民の基本的権利」としての言論の自由
 第二節 胡平論文をめぐる論争
 第三節 「中国的人権観」における言論の自由の位置

第三章 言論・表現の自由関連立法の構造とその問題点
 第一節 言論・表現の自由関連立法制定の背景と過程
 第二節 言論・表現の自由関連立法の内容
 第三節 言論・表現の自由関連立法の構造とその問題点

第四章 言論の自由の位置づけをめぐる中国法学界の今日的議論
 第一節 言論の自由の法的性格・属性
 第二節 言論の自由の意義・効能
 第三節 言論の自由の享有主体
 第四節 言論の自由と「生存権」

第五章 「反革命罪」の名称変更と言論の自

目次

序章 中国における言論の自由を研究するということ
第1章 言論の自由の特質と「憲法的伝統」―中国における言論の自由法思想の淵源と変遷
第2章 民主化要求と「中国的人権観」―中国における言論の自由法理論の形成と確立
第3章 言論・表現の自由関連立法の構造とその問題点―中国における言論の自由法制度の建設と整備
第4章 言論の自由の位置づけをめぐる中国法学界の今日的議論―中国における言論の自由法理論の展開と変容
第5章 「反革命罪」の名称変更と言論の自由―「変わる」ものと「変わらない」もの(1)
第6章 現代中国法における「四つの基本原則」と思想・言論の自由―「変わる」ものと「変わらない」もの(2)
終章 「中国的」言論の自由の「普遍性」と「特殊性」―中国における言論の自由の行方

著者等紹介

石塚迅[イシズカジン]
1973年兵庫県神戸市に生まれる。1996年関西学院大学法学部法律学科卒業(学士(法学))。1999年大阪大学大学院法学研究科博士前期課程公法学専攻修了(修士(法学))。2002年一橋大学大学院法学研究科博士後期課程公共関係法専攻修了(博士(法学))。現在、日本学術振興会特別研究員、東京立正女子短期大学・清和大学非常勤講師
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やまきりん

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研究であれビジネスであれ、中国に関わりを持つ人なら避けて通れないのが「言論の自由」問題。まず、この本は一方的に中国を断罪する本ではない。「言論の自由」という価値が西洋由来のものであることに注意を払いつつ、比較を通じて中国の言論の自由の現状を浮かび上がらせている。「そもそも絶対の自由はないので、中国の現状も相対的自由という枠には収まっているのではないか」という疑問に対しては、その制限原理が「4つの原則」に由来しているという特殊性を示して答えている。2018/04/23

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