出版社内容情報
冷戦終結後、唯一の超大国となったアメリカ合衆国。アジア・中東・中南米など全世界で繰り広げている合衆国的正義に対して、合衆国=「ならずもの国家」の正体をみきわめるために世界的言語学者が合衆国の正義をねつ造するプロパガンダの欺瞞を暴きだす。
謝辞
序文(デイヴィッド・バーサミアン)
1 活動主義の勝利
2 アメリカ合衆国から世界へ――そこをどけ
3 国家の大義のために
4 危機にある東チモール
5 シアトルの意味
6 正統主義からの解放
7 連帯
訳者あとがき
原注
付録
索引
このあとがきを書いている二〇〇二年十二月、国連はイラクの武器査察を行ない、合衆国はイラク攻撃の準備をしています。『インターナショナル・ヘラルド・トリビューン』の調査によれば、合衆国内でイラクを危険な国だと考える人は八四パーセント、フセイン打倒のための武力行使に賛成する人は六二パーセントという数字になっているそうです。世界一の核兵器保有国、ベトナムで化学兵器を使用した国、イラクが化学兵器を使うのを支持していた国の国民がこのように考えることができるようになるには、なにかのトリックがあるに違いありません。プロパガンダとメディアの役割、特別な言葉の使い方について、その仕組みをチョムスキーはありありと見せてくれます。
世の中で当然とされている前提を鵜呑みにせず、自分で考えてみたらどうだろうと著者は言います。そのためには明白な質問をすればいいのだ、と。
数年前まで、外国人の友人が日本についてかならず言うことがありました。アメリカ、ヨーロッパ、アジアの友人です。日本は貧富の格差が非常に少ないというのです。一億総中流と揶揄するように言われたものですが、中流の中身はどうあれ、国民の大多数がまあまあうまくやって
内容説明
アメリカ合衆国内で、イラクを危険な国だと考える人は84%、フセイン打倒のための武力行使に賛成する人は62%との統計が出ている。世界一の核兵器保有国にしてベトナムで化学兵器を使用した国でもあり、かつイラクの化学兵器使用を支持していた国、アメリカ。その国民の多くがなぜこのように思考するようになったのか。その背後に潜むトリックとは何か。プロパガンダとメディアの役割、特別な言葉の使い方について、その構造を「議論はあるが、現存する最も重要な知識人」ノーム・チョムスキーが白日の下にさらす。自分の目で真実を見た人々が連帯して行動することの重要性を「休むことのない反逆者」が真摯に訴えかける警世の書、待望の邦訳刊行。
目次
1 活動主義の勝利
2 アメリカ合衆国から世界へ―そこをどけ
3 国家の大義のために
4 危機にある東チモール
5 シアトルの意味
6 正統主義からの解放
7 連帯
著者等紹介
チョムスキー,ノーム[チョムスキー,ノーム][Chomsky,Noam]
マサチューセッツ工科大学教授。世界的に有名な言語学者であり、哲学者、政治評論家。国際政治、メディア、合衆国の外交政策、人権に関して膨大な著作を著し、世界各地で講演活動を行なっている
バーサミアン,デイヴィッド[バーサミアン,デイヴィッド][Barsamian,David]
コロラド州ボウルダー在住。独立ラジオ局から優れた番組を発信しているプロデューサー。『プログレッシブ』とZマガジンの定期執筆者
藤田真利子[フジタマリコ]
英仏翻訳家。アムネスティ・インターナショナル会員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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yooou
抹茶ケーキ