出版社内容情報
厳しい自然環境のなか、その自然と調和し生きる中国辺境の民。新疆、甘粛、雲南、西蔵などを中心に、衣食住にかかわる人々の暮らしを軸に据え、その生命観、自然観を探る「農」「食」文化紀行。
はじめに/中井弘和
第1章 新疆ウイグル自治区の少数民族
●地図
1シルクロードの少数民族/森誠
2リンゴの故郷の小さな植物園/大石惇
豚とイスラム教/森誠
新疆生産建設兵団/川井陽子
果物の故郷/張蕊
カザフ族の馬とウイグル族のロバ/大石惇
トイレと水と雨と果物/森誠
オアシスの生活/大角昌巳
カザフスタンとキルギスの食事/三輪輝夫
キルギス族とタジク族/田原康孝
第2章 貴州省の少数民族
●地図
1地無三尺平の少数民族/高木敏彦
2米、大豆そして麹/池ヶ谷のり子
土地是生命源/高木敏彦
トウモロコシ畑の闘牛/池ヶ谷のり子
尾頭付き、おこわ、豆腐と猪頭/池ヶ谷のり子
花糯米飯とちまき/池ヶ谷のり子
第3章 甘粛省の少数民族
●地図
1黄河上流と河西回廊の少数民族/池ヶ谷のり子
2循環型農業/山脇和樹
氷砂糖入りの緑茶/池ヶ谷のり子
麺、饅頭そして餅/池ヶ谷のり子
ゆでた羊肉と「西域宴酒」/池ヶ谷のり子
麦こがし入りのミルク茶/池ヶ谷のり子
チベット仏教の寺を訪れる/池ヶ谷のり子
町の食事/池ヶ谷のり子
内容説明
一九九七年の春、静岡大学農学部は創立五〇周年を迎え、その記念事業の一環として、「中国少数民族から学ぶ衣食住」のテーマで、学術調査隊を編成し、衣食住にかかわる人々の生活の調査を軸にして、その生命観や自然観などを3年にわたって探った。本書は、その学術調査の成果について、数度にわたって開催したシンポジウムや新聞、学術情報誌等で発表された内容に加え、新たに多くを書き下ろして編集されたものである。
目次
第1章 新疆ウイグル自治区の少数民族
第2章 貴州省の少数民族
第3章 甘粛省の少数民族
第4章 中老国境の少数民族
第5章 雲南省の少数民族
著者等紹介
大石惇[オオイシアツシ]
1938年生まれ、1962年静岡大学農学部農学科卒業、1964年大阪府立大学大学院修了、農学博士。塩野義製薬(株)、静岡大学助手、助教授を経て、現在、静岡大学農学部教授(植物繁殖学)。野生植物の特性を調査し、農林業に利用可能な野生植物の効果的な繁殖法の確立、耐性機構の解明、栽培植物との類縁性などについて調べている
森誠[モリマコト]
1948年生まれ、1978年東京大学大学院農学系研究科博士課程(畜産学専攻)修了、農学博士。日本学術振興会奨励研究員、ワシントン大学、マイアミ大学、東京大学助手を経て、現在、静岡大学農学部教授(畜産学)。動物の卵子形成の仕組みを、排卵や受精、発生との関係を含めて研究するかたわら、鵜飼い、鷹狩り、闘鶏など、世界各地に残っている鳥類と人間の長くて深いつきあいを、比較文化動物学的に探っている。日本家禽学会奨励賞(1985年)、信州農林科学振興会賞(1994年)、後藤学術奨励賞(1996年)、日本家禽学会賞(2001年)
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てつこ