出版社内容情報
外国人移住労働者の生存権、社会保障権に関する訴訟判例の検討を通して、ILOや国連が掲げる「内外人平等待遇の原則」に基づく、国際的な人権保障規範発展の状況を跡づけるとともに、法理の確立と適用がともに大きく立ち後れている日本の現実を照射する。
序 章 現在の外国人移住者の問題状況
第1部 国際的人権保障規範進展の状況
第2部 日本における外国人に対する社会保障法の適用状況
第3部 外国人の生存権,社会保障権に関するわが国の判例
第4部 外国人に対する戦争補償に関する判例・立法
内容説明
本書は、国際移動労働者の問題の悲惨さとともに、ILOや国連が掲げる「内外人平等待遇の原則」や「国際的人権保障」なる法理とわが国のその実現の遅れを知り、以来、外国人の生存権・社会保障権にかかわる訴訟事件を中心としてわが国でのその法理の確立を求めて、外国人の人権保障問題の法的研究を始めた著者の判例研究部分を積み上げ、改めて一冊に総まとめしたものである。
目次
現在の外国人移住者の問題状況
第1部 国際的人権保障規範進展の状況(国際的人権保障の観念の生成と外国人の基本的人権;ILO条約規範 ほか)
第2部 日本における外国人に対する社会保障法の適用状況(法制;行政措置)
第3部 外国人の生存権、社会保障権に関するわが国の判例(外国人の基本的人権一般についての判例;外国人の生存権と生活保護法 ほか)
第4部 外国人に対する戦争補償に関する判例・立法(概説;外国人に対する戦争補償法の性格・基礎理論 ほか)
著者等紹介
高藤昭[タカフジアキラ]
1954年東京大学法学部卒業、衆議院法制局参事を経て、1975年より法政大学(社会学部)教授。現在、同大学名誉教授。博士(法学)。専攻・社会保障法、労働法
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