内容説明
第二次大戦やヴェトナム戦争、9・11期にいたる映画のなかの“性”は何を語るのか?『レベッカ』から『真夜中のカーボーイ』、『羊たちの沈黙』まで。
目次
第0章 映画の性/政治学
第1章 反転する視座―ジャンル、ジェンダー、『レベッカ』
第2章 フレーミング・ジェンダー―戦争、メロドラマ、フィルム・ノワール
第3章 カウボーイ戦域/劇場―ニューシネマ、ヴェトナム、『真夜中のカーボーイ』
第4章 両足のない「身体」―ランボー、ジョーカー、「犠牲者」ナラティヴ
第5章 皮膚とジェンダー―『羊たちの沈黙』の性/政治学
著者等紹介
塚田幸光[ツカダユキヒロ]
1971年生。立教大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。現在、関西学院大学法学部准教授。専攻=アメリカ文学、映画学。『映画研究』(日本映画学会)編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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NICK
2
映画を大して見もしないくせに映画批評というものを読んでみた。第二次大戦、ベトナム戦争、湾岸戦争といった重大な政治局面と映画がいかに密接に連動していることか。アメリカの象徴としてのカウボーイ、暗示的に不能者として描かれていたり、ベトナム帰還兵の描写を通してアメリカを被害者に見せたりetc…… 映像表現の見方というのも広いのだなあと感じた。一番心に残ったことは、銃や戦闘シーンをほとんど総じてファルスの表象としていたこと。こうも徹底されていると、ファルスとしてではない武器は描けるのかとも思えてくる。2011/01/11
枕流だった人
0
船橋市2013/10/22