内容説明
院政という新しい政治形態と、武士の登場は歴史に何をもたらしたのか。白河上皇の院政開始から武士が台頭する保元・平治の乱までの政治の流れを描き出し、古代から中世へと転換していく社会の姿を浮き彫りにする。
目次
序章 中世のはじまりと院政
1 院政へのみち
2 「治天の君」のはじまり
3 鳥羽院政と摂関家
4 軍事貴族から武士へ
5 院政下の武門
6 院政期の地方支配と京
7 東アジアの激動のなかで
8 保元の乱、平治の乱
終章 日本史の中の院政時代
著者等紹介
福島正樹[フクシママサキ]
1954年長野県に生まれる。1984年上智大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程単位取得満期退学。現在、長野県立歴史館学芸部総合情報課長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Primavera
2
摂関政治から院政へ、そこから武士の台頭へと続く中世。どの時代もある意味カリスマ性のある権力者というものが途切れた時点から、次なる権力者へと移行してきたかのように思う。本書の内容については、特に保元・平治の乱の意味するところなど多少一般論とは違っている部分も見受けられたが、一様でないところもまた歴史を知る面白さとも言える。次の時代がまた楽しみに思えるような1冊であることには間違いない。2012/08/14
fuchsia
1
普通に教科書的。資料目的とか正しく俯瞰的視野で読み込むには良いと思います。2013/11/17
陽香
1
200907012012/06/30
wang
1
中世領主制の基盤となる荘園制度の発展、その萌芽といえる院政の成立や武士が発生し拡大する実際的な動きを描く。後三条天皇期から平治の乱まで。シリーズ全般通して言えるが、表面的でない民衆まで含めた現実的様子から歴史を記述しているのがいい。巻末の基礎資料解説も有用。2010/12/16
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