内容説明
日本の軍部と政府はどのような意図で対中国政策を悪化させ、全面戦争にまで至ったのか。当時の日本の「自衛」論や戦闘行為を国際法の視角から読み解き、兵士の体験記・回想・写真をもとに、戦死者と戦争責任を考える。
目次
戦争へのまなざし プロローグ
1 満州事変
2 華北分離工作から日中戦争へ
3 戦争違法化体制と日本の中国侵略
4 戦争犯罪と支配の諸相
5 戦場の兵士と戦死
6 「泥沼化」から「南進」へ
戦死者をめぐって エピローグ
著者等紹介
伊香俊哉[イコウトシヤ]
1960年宮城県仙台市に生まれる。1982年立教大学文学部史学科卒業。1991年立教大学大学院文学研究科博士課程後期課程退学。都留文科大学教授・博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Naoya Sugitani
3
戦争違法化体制という著者の視点を取り入れつつ、満洲事変から日中戦争までの歴史的展開を描く。昨今ことにこの手の研究や本への風当たりは強いが、だからこそ残していくべき研究。2017/08/10
Takao
2
12月に予定してる「従軍慰安婦」問題の学習会に向けて読み始めたが、読みやすく数日で読み終えた。第一次大戦後、国際法では「戦争違法化」が進んだが、日本がおこなった戦争を「戦争違法化」との関連で述べられているのが新鮮だった。次は、23巻の「アジア・太平洋戦争」。2014/11/22
May
2
柳条湖事件から日中戦争までを概観するだけではなく、中国侵略が国際法上どう捉えられるのか、南京大虐殺、大量虐殺の事例などの戦争犯罪、戦場での兵士の実態、銃後の実態、日本人による反戦運動など、様々なことが言及されている。ただ、事変から日中戦争へと戦闘が拡大する経過について、そもそも不拡大方針を持っていた中央が、なぜ拡大方針へと転換したのかを知りたかったのだが、まったくふれられていなかったのが残念。個別には物足りないと思うところや余分と思うところがあるが、この戦争の概要を知るには丁度いいのではなかろうか。2007/12/31
しわじい
0
この著者は何者なんだ?まるで中国人が書いたような内容だが略歴をみる限りはまったくの日本人のようだ。日本人なのにここまで中国寄りに、ここまで日本を悪く書けるものだと思う。「事実認識にはできる限り歪曲や、矮小化があるべきではない。本書がそのような歴史観の形成のありかたに少しでも役立ち、日中両国民間で冷静な歴史をめぐる議論と、その共有が進んでいくことを望みたい。」ということでこの本を結んでいるが自分は中立公平な立場でお互いの意見を尊重しますみたいな言い方だけど、この人は日本側の言い分なんて絶対に聞かないだろう。2016/01/06
せんたろ
0
支那のプロパガンダ本。 全編に渡り、筆者の悪意が感じられた。「南京大虐殺30万人」と平気で書いてあり、失笑しました。読む価値無し。2016/10/24