内容説明
大地と生き物を創造し、自然を支配する神。古代人は各地で多様な神話を創り出した。イザナキ・イザナミの国生み・神生み物語を中心に『古事記』神話をわかりやすく読み解き、魅力あふれる日本神話の世界へと読者を誘う。
目次
日本神話を読む意味―プロローグ
『古事記』の神話(日本神話の構成;古事記神話の始まり)
イザナキ・イザナミ神話(イザナキ・イザナミの登場;国生み物語 ほか)
スサノヲとオホゲツヒメ(スサノヲの追放;オホゲツヒメ神話)
イザナミの死とイザナキ(死を悼むイザナキ;黄泉の国)
高天原神話の誕生―エピローグ
著者等紹介
中村修也[ナカムラシュウヤ]
1959年、和歌山県に生まれる。1989年、筑波大学大学院歴史・人類学研究科博士課程単位取得修了。現在、文教大学教育学部教授、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Riopapa
3
比較神話学の部分などもあり面白かった。古事記も日本書紀も読んでいないので、子供向けに書き直したものから読んでみようか。2018/01/21
パパ
2
古事記の神話を客観的に読むとどうなるか。 本書のテーマはそこにある。 阿波国の大宜津比売とスサノヲに殺される大宜津比売は別人(神)という本居宣長に、神話はそんなに整然と理解しなくていいよというスタンスはその通り。 スサノヲの背負った置戸はおくど(竈)だという著者の提起した説は納得だが、今まで誰も指摘してないのか?2020/06/22
名無し
2
筆者が日本神話専門の人じゃないとあとがきに書いてあって、糞。色んな説にケチをつけておきながら、「自分も分かりません」という投げ方もあり、白目。扱っている範囲は狭いし、順番を無視して国生み神話の途中で唐突にスサノヲとオオゲツヒメの話を始めるなど分かり辛い。でも、大変世話になった。風景や世界の成り立ちの過程を丁寧に意識してる点が素晴らしかった。今までいくつかの日本神話の本を読んだが、難しい文字の羅列でしか無かった古事記が、この本のおかげで一気に景色を想像できるようになった。2012/12/05
K・ITO
1
通説の否定、風景の捉え方等、神話の専門家じゃないからここまで書けるのだろうか… 読んで損は無いと思う2011/08/31