出版社内容情報
★読売新聞 2009.10.18
日本経済新聞 2009.10.18 読書面で紹介されました!
内容説明
江戸時代後期、文人と呼ばれる知識人たちの寄り合いの場があった。そこでは学問や詩・書・画・狂歌などを楽しみながら、身分を超越した自由な個人を生み出した。サロンに集う文人たちの交遊と風雅の世界を描き出す。
目次
「サロン」と「文人」―プロローグ
商都大坂の漢詩サロン
江戸狂歌サロンの実像
蘭学と桂川サロン
奇物奇談の考証サロン
文人サロンの喧騒
文人サロンのゆくえ―エピローグ
著者等紹介
揖斐高[イビタカシ]
1946年、北九州市に生まれる。1976年、東京大学大学院博士課程修了。現在、成蹊大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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小鈴
9
江戸の文人サロンの特徴を事例からまとめた本だが、江戸文化・歴史に関心がある方、サロン文化の形成に関心のある方は読むと楽しいかも。そもそも文人とは知識人の一類型で、最初は少人数のサロンから始まったのに大衆化し、職業文人が現れ、番付による格付評価で人気が決まり、番付が高いと収入も高くなるが、番付が商品化して非難合戦が始まり、サロンが瓦解する(笑)。狂歌、歌のパロディが流行ったのは、平和の世となり、厭世感より江戸のめでたさを謳歌し、駄洒落で遊ぶようになったから。高度経済成長後に同人誌が流行した流れとだぶる。2009/09/14
mayld
1
サロンという名の江戸の社交場。それぞれの粋が対決しあい高めあう場だったのだろう。本気で喧嘩するおっちゃんたちはなぜか愛おしい!2010/10/05