出版社内容情報
古代の王宮は天皇の支配体系を顕示する舞台装置であった。飛鳥の諸宮を中心に難波宮などと比較し、殿舎の成立時期と機能を探り、藤原京に至る都城の造営計画を考察する。さらに飛鳥の広域空間を捉え、水の祭祀や陵墓の配置からも王権の正統性の主張を読み解く。天皇が抱いた王権の構想とそれを具現化する律令制都城の形成過程を新たな視点で描く。
内容説明
古代の王宮は天皇の支配体系を顕示する舞台装置であった。飛鳥の諸宮を中心に難波宮などと比較し、殿舎の成立時期と機能を探り、藤原京に至る都城の造営計画を考察する。さらに飛鳥の広域空間を捉え、水の祭祀や陵墓の配置からも王権の正統性の主張を読み解く。天皇が抱いた王権の構想とそれを具現化する律令制都城の形成過程を新たな視点で描く。
目次
古代史研究と考古学
第1部 飛鳥宮の構造(飛鳥宮跡の変遷;後飛鳥岡本宮の構造と飛鳥浄御原宮の成立;難波長柄豊碕宮から後飛鳥岡本宮へ)
第2部 律令制都城の形成(新城の造営計画と藤原京の造営;王宮の変遷と律令制都城の形成;古代王権の正統性)
第3部 王権と王陵・空間構造(飛鳥の神名火と「飛鳥」;王権の正統性と飛鳥の陵墓群;『日本書紀』の用語の一貫性―「殯」の使用法)
都城・王権研究と考古学
著者等紹介
重見泰[シゲミヤスシ]
1977年広島県に生まれる。2000年奈良大学文学部文化財学科卒業。2006年奈良大学大学院文学研究科文化財史料学専攻博士後期課程単位取得後満期退学。現在、奈良県立橿原考古学研究所主任研究員、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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