内容説明
仏教は日本にいつ、またどのように伝来したのか。『日本書紀』の仏教関係記事の思想と構造を読み解き、『元興寺伽藍縁起并流記資財帳』『上宮聖徳法王帝説』などの仏教伝来戊午年説を記す文献の成立年代を考察して新見解を提示する。飛鳥寺成立の意義を仏教の国家的伝来という観点から歴史的に位置づけ、アジア史の中で仏教伝来を考究する注目の書。
目次
歴史研究と仏教―その意義と方法
第1部 『日本書紀』仏教伝来記事の研究(『日本書紀』仏教伝来記事と末法思想;道慈の文章)
第2部 仏教伝来戊午年説の研究(『元興寺縁起』をめぐる諸問題―写本・研究史・問題点;元興寺伽藍縁起并流記資財帳の研究;仏教伝来戊午年説の系譜―『上宮聖徳法王帝説』および『顕戒論』所引「元興縁起」をめぐって;飛鳥寺成立の歴史的意義―仏教の国家的伝来をめぐって)
天寿国曼茶羅繍帳銘文の人名表記
著者等紹介
吉田一彦[ヨシダカズヒコ]
1955年東京都に生まれる。1986年上智大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。現在、名古屋市立大学大学院人間文化研究科教授、博士(文学、大阪大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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