内容説明
わが国最初の説話集『日本霊異記』とは何か。国文学・歴史学の視点から、斬新な作品論・史料論・人物論を展開。ことば遊びをはじめ、夢、史料的価値、家族、遺言、転生譚など多角的に論究し、新しい『日本霊異記』像を提示。
目次
1 作品としての『日本霊異記』(『日本霊異記』の語戯をめぐって―脱構築をめざして;道場法師系説話の善悪応報;『日本霊異記』における狩猟と漁撈 ほか)
2 史料としての『日本霊異記』(「聞く所に従ひて口伝を選び…」―古代交通路と景戒の足跡;『日本霊異記』の史料的価値;『日本霊異記』における東国関係説話―説話形成の一試論 ほか)
3 『日本霊異記』と人物(今の時の深く智れる人―景戒の三教観をめぐって;『日本霊異記』の大神高市麻呂説話をめぐって;『日本霊異記』と聖徳太子―日本古代における変革的意識の胎動 ほか)
著者等紹介
小峯和明[コミネカズアキ]
1947年生れ。1977年早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、立教大学文学部教授
篠川賢[シノカワケン]
1950年生れ。1981年北海道大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、成城大学文芸学部教授
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