• ポイントキャンペーン

Historia
シェバの女王―伝説の変容と歴史との交錯

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 191p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784634491939
  • NDC分類 228.6
  • Cコード C0322

内容説明

旧約聖書に記されたシェバ(シバ)の女王がソロモンを訪ねたという逸話。そこから生まれた伝説は各地で多様な変容を遂げ、エチオピアでは王朝の正統性と民族のアイデンティティの拠り所にまでなった。その軌跡を追跡し、あわせて伝説と歴史の交錯について考える。

目次

1 シェバの女王伝説
2 ユダヤ教世界におけるシェバの女王伝説
3 イスラーム世界におけるシェバの女王伝説
4 キリスト教世界におけるシェバの女王伝説
5 エチオピアにおける女王伝説の展開
6 歴史と伝説の交錯

著者等紹介

蔀勇造[シトミユウゾウ]
1946年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。東京大学大学院人文社会系研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Porco

20
史実のシェバの女王についての考察は初めのほうで済ませ、ユダヤ教、イスラム教、キリスト教におけるシェバの女王伝説について論じている分量が多いです。知らないことだらけで勉強になりました。世界は広い。2017/07/10

春ドーナツ

17
お恥ずかしい話だが、女王の名前がシバだと勘違いしていた。オズという名前の魔法使いもいない。「物語的な魅力を備えた伝説は、それ自身に内在する力で各地に伝播し、(その)先の文化的・歴史的状況に応じて、(略)独自の変容を遂げる」(32頁)卓見だ。東西の竜を想起されたし。アラビアの南、トルコ、アフリカの東。起源を求めて歴史探検が始まる。聖櫃(アーク*パンドラの箱と混同していた)の行方を追い始めた刹那、私は直覚した。案の定、ジョーンズ博士登場也。旅の終わりには、B・Mの「Exodus」を聴くことになるかも知れない。2019/05/20

中島直人

7
(図書館)読了2019/04/25

やぎ

2
既に他の人が書かれている通り、旧約聖書・ユダヤ教・イスラーム・キリスト教・エチオピア、それぞれの世界で語られるシバの女王を大変わかりやすく比較してくれる本。入門編としていいのではないかと思う。この本を基点に、興味のあるところを調べていけば理解の幅を広げられそう。参考文献に載っている本も読んでみたい。2018/01/12

ckagami

1
エチオピア関連は東洋文庫『ケブラ・ナガスト』訳者解説のほうが詳しいが、エチオピアと因縁深いアブラハムの宗教三つでのそれぞれ違う扱いや、時代地域によって枝葉が接ぎ木されたり、プロパガンダに利用されたりが面白い。「我々の歴史は、過去に起こったことだけでなく、起こりもしないのに人々が信じた出来事によっても動かされてきた。」というあとがきのことば、まさしくそうだよなー 伝統的にそういうことは文学研究や文化人類学の領分だろうけど、自覚的にやれば歴史学としても成立するよな。2022/04/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/562682
  • ご注意事項