目次
第1章 五代(五代王朝の興亡;十国の分立 ほか)
第2章 北宋(全国統一;内と外 ほか)
第3章 南宋・金(江南に逃れて;抗戦か和平か―岳飛と秦檜 ほか)
第4章 元(草原の民と社会;モンゴル帝国の成立 ほか)
感想・レビュー
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ゴッツ
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中国史ではめずらしく武よりも文を重視した宋は軍事力よりも経済で他国を圧倒し、科挙から輩出した官僚による文民統制は現代の日本と酷似してるものがあり、とても興味が持てた。2014/08/25
宣和堂
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五代からモンゴルまでの時代を扱う。やはり全体的にバランスが良い構成。特に杉山センセが暴走しない分量が割り当てられていることに感動すら憶える。五代も概説書にしては比較的キチンと書かれて好感が持てる。2011/08/03
かんたろう
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「北方水滸伝」及びその続編の「楊令伝」の歴史的背景を知るために読んでみた。北宋の衰え、金の勃興から元の進出と金・南宋の滅亡に至る歴史的流れがわかって良かった。物語の中に出てくる王安石の改革の話も勉強になったし方臘の乱が実際にあった話で、蔡京、童貫が実在の人物であったことにびっくり。それにしても水滸伝では魅力的に書かれている童貫が、歴史上では北宋を滅ぼした張本人の一人とされていることは意外。2010/11/23
鈴谷
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漢族の宋、女真の金、そしてモンゴルの争った興味深い時代。モンゴル(元)の戦略には見るべきところがあると思う。2010/02/18
じょあん
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五代から元までの概説。政治、社会経済、文化についてバランス良く詳述している。中国史の画期である宋代の発展がその前史たる唐代、五代から語られ良くわかる。壮大な構想力を持った王安石、その次の世代、新法派と言いながら王安石とは似ても似つかない奸臣蔡京、芸術家徽宗……最後の最後でいつも悪手を打つ宋と、遼・金・モンゴルの関係などなどなかなか興味深い。またモンゴルの時代の概説ではその登場に至るまでの諸族と中国歴代王朝の関係から説き起こされており非常に有意義。さらに従来の説に批判を加えつつ新しい説について解説する。2019/02/27