出版社内容情報
複素積分の実積分への応用を最終目的とし,複素関数論を効率よく修得できるテキスト.直観的な理解を優先させた解説で読み進めやすい.例題や演習問題が豊富で,解答は答案としてフルに書かれている.コラムや演習問題を通して複素関数論の実用性も実感できる.
目次
第0章 プロローグ複素関数論への招待
第1章 複素数
第2章 複素関数
第3章 正則とコーシー・リーマン方程式
第4章 複素積分とコーシーの積分定理、「2πiの定理」
第5章 コーシーの積分表示
第6章 テイラー展開、ローラン展開と留数定理
第7章 実積分への応用
付録
著者等紹介
板垣正文[イタガキマサフミ]
1976年北海道大学大学院工学研究科原子工学専攻修士課程修了。1976年日本原子力船開発事業団(1985年日本原子力研究所に統合)に奉職。1993年日本原子力研究所主任研究員。1994年同所燃料サイクル安全工学部臨界安全研究室長。1994年博士(工学)(北海道大学)。1996年北海道大学大学院工学研究科助教授。1998年北海道大学大学院工学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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eve
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実家で目について何故か読んでしまった。実軸及び虚軸にそれぞれ平行な方向から見た導関数が等しければそこで正則とも言えてしまうコーシー・リーマンの定理、正則だと周回積分は必ず0だったり、特異点を含んでいても-1乗の因数だけ2πiだったり、複素数でもローラン展開みたいに級数で近似出来たり、結局は-1乗の係数しか残らないという留数定理、その留数を簡単に計算出来るコーシーの積分表示・グルサの定理、実積分へ応用するためのジョルダンの補助定理等授業ではあまり面白さ・有難みを理解していなかったことが今になって分かった。2015/08/16
よく読む
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June 4, 2012 実関数の積分を複素積分で解くという目的まで一本道の本。複素関数に触れるのが初めての人向け。解説が親切。まるで大学受験参考書のよう。何を覚えておくべきかもはっきりしている。2πiの定理、コーシーの積分定理、表示、グルサの公式、留数定理。2012/06/04