明治大学人文科学研究所叢書<br> 戦後オーストリアにおける犠牲者ナショナリズム―戦争とナチズムの記憶をめぐって

個数:

明治大学人文科学研究所叢書
戦後オーストリアにおける犠牲者ナショナリズム―戦争とナチズムの記憶をめぐって

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2024年05月18日 07時47分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ A5判/ページ数 402p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784623088621
  • NDC分類 234.6
  • Cコード C3022

出版社内容情報

第一次世界大戦の敗戦で帝国が解体し、第二次世界大戦ではナチ・ドイツに併合されるという歴史を歩んできたオーストリア。20世紀という国民国家の時代にあってこの国は国民をどう定義し、国民のための国家をどのようにつくりだそうとしたのか。本書は、第二次世界大戦後のオーストリアにおいて国民国家が形成されてきた歴史的プロセスを現実政治と表象世界の両方から実証的にたどる。

内容説明

第一次世界大戦の敗戦で帝国が解体し、第二次世界大戦ではナチ・ドイツに併合されるという歴史を歩んできたオーストリア。二〇世紀という国民国家の時代にあってこの国は国民をどう定義し、国民のための国家をどのようにつくりだそうとしたのか。本書は、第二次世界大戦後のオーストリアにおいて国民国家が形成されてきた歴史的プロセスを現実政治と表象世界の両面から実証的にたどる。

目次

オーストリア国民をめぐる二つの問題系―「八」のつく年をめぐって
第1部 犠牲者国民という射程(第二共和国の誕生と「犠牲者テーゼ」―「オーストリア国民」意識の勝利;「ファシズムの犠牲者」を創出する―抵抗運動の犠牲者;「ファシズムの犠牲者」を周縁化する―人種・信仰・国民的帰属による迫害の犠牲者 ほか)
第2部 犠牲者ナショナリズムの陥穽(元ナチの再統合と「犠牲者国民」の形成―抑圧される記憶;占領軍当局による戦犯追及―英、米、仏の実践;オーストリア人民裁判による戦犯追及は国民の境界―内発的冷戦の構図から)
第3部 犠牲者国民の記憶空間(反ファシズム闘争をめぐる想起の文化―マウトハウゼンを例に;戦没者の記憶を継承する―オーストリア黒十字協会の活動を例に;戦没者記念碑―戦争をめぐる記憶の相克)
終わりなき犠牲者ナショナリズム―第三の問題系に向けて
補論 ブルゲンラント・ロマ迫害の二重構造―近代=国民の境界をまたぐ人びと

著者等紹介

水野博子[ミズノヒロコ]
1970年三重県生まれ。津田塾大学卒業、東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程中途退学、グラーツ大学精神科学部博士課程修了、Dr.phil.(歴史学)。大阪大学言語文化部講師、助教授、同大学大学院言語文化研究科准教授、明治大学文学部准教授を経て、明治大学文学部教授。専攻はオーストリア・ヨーロッパ近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

BLACK無糖好き

18
戦後オーストリアの国民統合促進の基盤となる「犠牲者ナショナリズム」がいかに醸成されていったのかを詳細に論じている。最初の「序章」が非常に分かりやすくて素晴らしい。オーストリア・ファシズムの時代やナチズムの時代を経て、戦後、党派対立や冷戦などを背景に、「加害者」側が「犠牲者」へと包摂されていく。ドイツ第三帝国のために第二次世界大戦で戦死した者たちも、祖国オーストリアのために戦った犠牲者であると捉える。カトリック協会の役割もポイント。ロマ系の人たちへの迫害を著述した補論も貴重。2021/01/17

犬養三千代

6
副題のとおり「戦争とナチズムの記憶をめぐって」が主題である。対ドイツと考えると加害者であったり被害者となったりややこしい。興味があったのは最後のあたりに「ロマ」と呼ばれる人達のこと。越境の民のイメージが強いが定住していた迫害されていた人々。未だ、それは続いている。やれやれ。2021/02/19

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/15566673
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品