出版社内容情報
鑑賞者のための芸術論??ピカソの『ゲルニカ』は鑑賞者の「誤解」で傑作となった?
アール・ブリュット論の第一人者が芸術の核心を解き明かす、革新の現代アート論。
「芸術とは誤解である」――これは創造行為と作品受容の関係の紐帯に「誤解」を据えた、きわめて新しい芸術論である。芸術としてのアール・ブリュットの誕生を「誤解」のキーワードから紐解き、芸術の未来を鋭く開示する。絵画や彫刻作品のみならず、演劇や詩、ジャズ、あらゆる芸術に眼差しをむけ自由自在に参照しながら、創造行為に無意識が与える芸術性の可能態を探る、エキサイティングな一冊。(原著: Thevoz
内容説明
ピカソの『ゲルニカ』は鑑賞者の「誤解」で傑作となった?アール・ブリュット論の第一人者が芸術の核心を解き明かす革新の現代アート論。
目次
第1章 脱幻想 「現実」と「演劇」の境目―演劇は本当に虚構か?
第2章 不治の病者の群れ 「詩人」と「画家」の狂気―意味を欠いた次元へ入ること
第3章 幽霊の存在 「無意識」と「霊感」の関係―聖なるものの表現
第4章 オルタナティブな潮流 「意識」と「無意識」の循環―矛盾と刷新的創造
第5章 ノイズとしてのジャズ 「汚し」と「美化」の歓喜―作為がもたらす美の転覆
第6章 誤解としての芸術 「真実」と「裏切り」のリゾーム―芸術と偶然性
第7章 醜さの発明 「美」と「醜」の反転―悪趣味とイデオロギー
第8章 地球のミュージアム化 「鑑賞者」と「作者」の倒錯―人類は美術館従業員である
著者等紹介
テヴォー,ミシェル[テヴォー,ミシェル] [Th´evoz,Michel]
1936年生まれ。作家、芸術史家、哲学者。ローザンヌ大学名誉教授。ローザンヌ大学卒業後、フランス社会科学高等学院で学ぶ。ローザンヌ州立美術館員を経て、1976年から2001年までローザンヌの「アール・ブリュット・コレクション」の館長を務める。師のジャン・デュビュッフェから受け継いだ独自の「アール・ブリュット論」には定評がある
杉村昌昭[スギムラマサアキ]
1945年生まれ。名古屋大学大学院文学研究科修士課程修了(仏文学専攻)。龍谷大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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