出版社内容情報
保育・子育てにたずさわる全ての大人へ。保育と心理臨床、それぞれの知恵を持ち寄って 子どものためにできることを考える本書は,保育の専門家と心理臨床家の実践から生まれた,それぞれの知見をともに活かすことで,子どもたちの育ちや,保育・子育てにたずさわる大人たちを支えるための本です。第?部では,保育の五領域の観点に沿って,乳幼児期の発達とそれを支える保育について様々な事例を紹介しています。第?部では,保育の場において,心理臨床の知見を活かして子ども・保護者・保育者を,いかに理解し,支援するかを考えます。第?部では,事例を通して,保育の場や親子関係のもつ意義について考えます。
はじめに
第?部 乳幼児の発達を促す
第?部で伝えたいこと(井口眞美)
コラム1 幼稚園からみた昨今の子どもたち(稲留恭子)
第1章 健やかな心身を育む??健康(金元あゆみ)
1 安心できる環境
2 運動遊び
3 食 育
4 防 災
5 自立心
第1章「健康」のまとめ??遊びを通した総合的な育ちと「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」(井口眞美)
コラム2 子どもの運動遊び(桐川敦子)
第2章 人とかかわる力を育む??人間関係(井上宏子)
1 自己主張と自己抑制
2 道徳性・規範意識の芽生え
3 協同性
4 地域社会とのつながり
第2章「人間関係」のまとめ??様々な人間関係の中で(井口眞美)
コラム3 子どもの体の成長(深見真紀)
第3章 身近な物事にかかわる意欲を育む??環境(小谷宜路)
1 自然とのかかわり・生命の尊重
2 思考力の芽生え
3 数量・図形・文字への関心・感覚
4 小学校との接続
第3章「環境」のまとめ??子どもの意欲に着目した見とりを(井口眞美)
コラム4 働くママにおくるエール(高石恭子)
第4章 言葉で伝え合う態度を育む??言葉(山下晶子)
1 言葉の獲得過程
2 言葉による伝え合い
3 豊かな言語環境
4 家庭との連携
第4章「言葉」のまとめ??豊かな「聞く」「話す」経験が小学校での言語学習の基礎となる(井口眞美)
コラム5 子どもの伝えたい思い(榎本眞実)
第5章 豊かに表現する力を育む??表現(小宮広子)
1 豊かな表現
2 子どもの見方・考え方
3 集団での表現遊び
4 配慮が必要な幼児へのかかわり
第5章「表現」のまとめ??子どもなりのものの見方・考え方を大切に(井口眞美)
コラム6 子どもの想像力と創造力と自己治癒力という魔法(馬見塚珠生)
第?部 心理臨床を保育に活かす
第6章 保育に活かすカウンセリングマインド(辻河昌登)
1 子どもやその保護者とかかわる上での基本的態度とかかわり方のポイント
2 子どもと遊ぶ上でのカウンセリングマインド
3 保護者を支えるためのカウンセリングマインド
4 特別に支援が必要な子どもとかかわる上でのカウンセリングマインド
5 一個の人間存在とかかわり合う上でのカウンセリングマインド
コラム7 何かになる,その手前のところ??子どもとのプレイセラピーから(久保田美法)
第7章 子どもへの理解と対応??保育者・保護者面接と子どもの観察(吉田弘道)
1 子どもを丸ごと理解する
2 保育者・保護者から話を聞く
3 子どもの観察
4 子どもへの対応
コラム8 子どもの世界と宗教性(大村哲夫)
第8章 保護者と保育者への支援(飯長喜一郎)
1 保育カウンセリングの外枠
2 保護者への支援
3 保育者への支援
コラム9 “お母さん”のバランス(岡本加苗)
第9章 様々なかたちでの子どもと保護者への支援(坂上頼子)
1 保育の場における保護者相談を振り返る
2 保育現場における乳幼児動作法の可能性
3 保護者を労う「子育てストレスへのリラックス法」
4 災害時の保育と心理臨床
5 自然の中で遊ぶ子どもの姿
コラム10 天災と喪失,そして子育て(遠山千尋)
第10章 子育て支援のコラボレーション(協働)(青木紀久代)
1 子育て支援におけるコラボレーションとは
2 コラボレーションで行う心理臨床家の主な活動
3 保育の現場でのコラボレーション
4 子育て支援の現場でのコラボレーション
5 コラボレーションの発展へ向けて
コラム11 「だいじん子(大切な子ども)」をはぐくむ地域支援??つながる,バランスをとる,助け合う(宗田美名子)
第?部 事例を通して学ぶ
第11章 集団生活の意義と配慮??個の育ちを支える集団の役割(井上宏子)
1 集団生活の意義
2 保育者の配慮
コラム12 里親の元で育つ子どもの暮らし(奥田晃久)
第12章 家庭生活の意義と配慮??大人との関係をめぐって(滝口俊子)
1 親子関係の問題例
2 大人との関係がもつ意味
コラム13 日本の母子像(北山 修)
おわりに
滝口 俊子[タキグチ トシコ]
編集
井上 宏子[イノウエ ヒロコ]
編集
井口 眞美[イグチ マミ]
編集
目次
第1部 乳幼児の発達を促す(健やかな心身を育む―健康;人とかかわる力を育む―人間関係;身近な物事にかかわる意欲を育む―環境;言葉で伝え合う態度を育む―言葉 ほか)
第2部 心理臨床を保育に活かす(保育に活かすカウンセリングマインド;子どもへの理解と対応―保育者・保護者面接と子どもの観察;保護者と保育者への支援;様々なかたちでの子どもと保護者への支援 ほか)
第3部 事例を通して学ぶ(集団生活の意義と配慮―個の育ちを支える集団の役割;家庭生活の意義と配慮―大人との関係をめぐって)
著者等紹介
滝口俊子[タキグチトシコ]
立教大学大学院(心理学専攻)修了、臨床心理士(保育カウンセラー)。現在、放送大学名誉教授・立教女学院短期大学名誉教授。心理臨床三団体子育て支援専門委員会、心理臨床三団体学校臨床心理士ワーキンググループ
井上宏子[イノウエヒロコ]
東京学芸大学(幼稚園教員養成課程)卒業、明星大学大学院(教育学専攻)修了。現在、明星大学教育学部特任教授。社会福祉法人春献美会評議員
井口眞美[イグチマミ]
東京学芸大学大学院(教育学)修了。現在、実践女子大学生活学部准教授(幼児教育学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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