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都市祭礼文化の継承と変容を考える―ソーシャル・キャピタルと文化資本

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  • サイズ A5判/ページ数 263p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784623077427
  • NDC分類 386.1
  • Cコード C3033

出版社内容情報

共同体の構造が変容しながらも都市祭礼が存続している要因を、「ソーシャル・キャピタル」「文化資本」を鍵概念として考察本書は、都市祭礼が神事・祭礼から観光行事へと変容し経済活動となる過程、並びにその変容がもたらす都市への影響に関する文化経済学の議論等を踏まえ、その変容過程で生じる様々なアクター間の関係を、祭礼組織を中心にソーシャル・キャピタルという概念を通して分析したものである。全国各地の事例を通して、都市祭礼の持つソーシャル・キャピタルとしての機能とともに都市祭礼という一連の文化・経済活動がソーシャル・キャピタルに及ぼす影響を考察した一冊。

まえがき



序 章 都市・祭礼・文化(山田浩之)

 1 日本の年中行事と祭り

 2 都市の祭礼の特色

 3 新しい社会科学的視点



 第?部 都市祭礼への社会科学的アプローチ

第1章 都市祭礼と文化経済学(山田浩之)

 1 文化への経済学的アプローチ

 2 祭礼の社会経済モデル



第2章 都市祭礼とソーシャル・キャピタル(稲葉陽二)

 1 ソーシャル・キャピタルとは何か

 2 宗教とソーシャル・キャピタル

 3 祭りの効用

 4 祭りにみる文化資本とソーシャル・キャピタルの相互醸成



 第?部 都市祭礼にみる文化資本とソーシャル・キャピタル

第3章 新しい共同性を構築する場としての祭り──祇園祭にみる祭縁の実態(山田浩之)

 1 京都祇園祭の魅力と歩み

 2 祇園祭の構成

 3 祇園祭・山鉾巡行を支えているもの

 4 祭りと山鉾町

 5 祭礼の持続可能性



第4章 文化資本と観光資源の相互補完──飛騨高山祭が生み出す風情と人々の絆(紅谷正勝)

 1 祭りの魅力と商業文化経済の構造

 2 文化資本としての祭り──祭りの構成

 3 祭りを支えるもの

 4 祭りを構成する3つの資本と継承課題



第5章 けんか祭りから都市祭礼へ──岸和田だんじり祭の変容にみる文化資本とソーシャル・キャピタル(石田信博)

 1 岸和田だんじり祭

 2 岸和田だんじり祭の発展と変容

 3 文化資本として機能するだんじりと曳き手たち

 4 岸和田だんじり祭を支える組織

 5 だんじりと祭礼組織──文化資本とソーシャル・キャピタル



第6章 芸術表現活動による経験の共有──「弘前ねぷたまつり」にみる文化資本の形成過程(三浦俊一)

 1 ねぷた祭りの概要──その魅力と歴史

 2 「ねぷた」の様式美──文化資本の形成

 3 ねぷた祭りの組織形態──ソーシャル・キャピタルの形成

 4 祭りの資金調達と公的支援

 5 芸術表現としての祭り──特性と継承



第7章 歴史文化観光都市の演出──時代祭の創造と展開(伊藤節子)

 1 時代祭の概要と時代装束

 2 時代祭創設の経緯

 3 時代祭の挙行とその後の展開

 4 戦後の時代祭

 5 時代祭と市民

 6 祭りの持続可能な要因──祭りの文化伝承と精神



終 章 座談会 都市祭礼文化の継承と発展(山田浩之・石田信博・伊藤節子・稲葉陽二・紅谷正勝・三浦俊一)

 1 祭りの魅力

 2 祭りの運営組織

 3 祭りのゆくえ

 4 伝統とエンターテイメントと



索  引

山田 浩之[ヤマダ ヒロユキ]
京都大学名誉教授、大阪商業大学名誉教授、羽衣国際大学名誉教授

内容説明

現代の都市祭礼がもつ価値とは。共同体の構造が変容する中でも継承され、新たな「つながり」の資本となった要因を考察。

目次

都市・祭礼・文化
第1部 都市祭礼への社会科学的アプローチ(都市祭礼と文化経済学;都市祭礼とソーシャル・キャピタル)
第2部 都市祭礼にみる文化資本とソーシャル・キャピタル(新しい共同性を構築する場としての祭り―祇園祭にみる祭縁の実態;文化資本と観光資源の相互補完―飛騨高山祭が生み出す風情と人々の絆;けんか祭りから都市祭礼へ―岸和田だんじり祭の変容にみる文化資本とソーシャル・キャピタル;芸術表現活動による経験の共有―「弘前ねぷたまつり」にみる文化資本の形成過程;歴史文化観光都市の演出―時代祭の創造と展開)
座談会・都市祭礼文化の継承と発展

著者等紹介

山田浩之[ヤマダヒロユキ]
1932年生まれ。1958年京都大学大学院経済学研究科博士課程単位取得。経済学博士。ハーバード大学留学、オックスフォード大学客員研究員、京都大学教授、大阪商業大学大学院地域政策学研究科長、羽衣国際大学学長を歴任。京都大学名誉教授、大阪商業大学名誉教授、羽衣国際大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。