日文研叢書
石川淳と戦後日本

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  • サイズ A5判/ページ数 366,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784623056170
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C3395

内容説明

戦前・戦後にわたって幅広い活躍をし、日本の文芸・文化に多大な影響を残した石川淳。小説はもとより、日本古典への評論随筆や現代語訳、最新の思想を踏まえた時評など、文化全般に対するその鋭い批評眼は、大戦後の日本文化を考える上で不可欠なものになっている。本書では、この不世出の作家、石川淳の戦後について、学際的・国際的な視野から明らかにする。急逝したウィリアム・J・タイラーによる『荒魂』翻訳遺稿も掲載。

目次

『荒魂』を改まって読む―A More Formal Reading of Aratama
第1部 石川淳―敗戦後一〇年(空白の「帝国」―石川淳「窮菴売卜」その他;無頼の使徒―石川淳の戦後十年、太宰治、坂口安吾を超えて ほか)
第2部 敗戦後作品の世界(石川淳の「焼け跡のイエス」をめぐって;『燃える棘』の構造と生成―裸形の女人像をめぐる否定の精神 ほか)
第3部 敗戦後の文化状況のなかで(石川淳と演劇―「千田是也演出のために」の射程;アルベール・カミュ受容史における『夷齋俚言』 ほか)
第4部 石川淳―六〇年代以降(『荒魂』―運動する象徴主義;一九六八年の運動を振り返って―『天馬賦』再読 ほか)

著者等紹介

タイラー,ウィリアム・J.[タイラー,ウィリアムJ.][Tyler,William Jefferson]
1945年2月12日~2009年1月3日。1968年国際基督教大学アジア研究専攻卒業。1971年ハーバード大学日本文学専攻博士課程修了(Ph.D.取得)。1976年~アマースト・カレッジ、ペンシルバニア大学助教授、アメリカ・カナダ大学連合日本研究センター所長などを歴任。1991年~オハイオ州立大学准教授を経て教授。1998年及び2007年国際日本文化研究センター外国人研究員

鈴木貞美[スズキサダミ]
1947年生まれ。1972年東京大学文学部仏文科卒業。1997年博士(学術)総合研究大学院大学。現在、国際日本文化研究センター教授、総合研究大学院大学文化科学研究科教授。専門は日本文芸・文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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