出版社内容情報
文化人類学の批判的歴史家が『文化の窮状』『ルーツ』に続いて放つ待望の論集。滅びるどころか世界各地で可視化する「先住民」運動の本質を、節合・パフォーマンス・翻訳をキーワードに理論的に分析。かつて「最後の野生インディアン」と言われた「イシ」の文化的再生を語り、ニューカレドニアとアラスカの先住民による新たなアイデンティティ戦略を、民族誌的・歴史的リアリズムで描出する進行形の書物。
内容説明
絶滅するどころか新たな意味を帯びつつ現前してきた先住民。世界各地で自らの「ルーツ」を回復し刷新する「帰郷」を探究し、節合・パフォーマンス・翻訳を手がかりに未来を予見する重要著作。
目次
第1部(複数の歴史の間で;先住民の複数の節合;先住民経験の多様性)
第2部(イシの物語)
第3部(ハウオファの希望;幾つもの道を見ながら;第二の生―仮面の帰還)
著者等紹介
クリフォード,ジェイムズ[クリフォード,ジェイムズ] [Clifford,James]
1945年、アメリカ合衆国ニューヨーク市生まれ。1978年から2010年までカリフォルニア大学サンタクルーズ校の「意識の歴史プログラム」教授。現在は同大学名誉教授。1986年、ジョージ・マーカスとの共編著『文化を書く』(紀伊國屋書店)により、人類学の批判的歴史家として一躍有名になる。2010年、2018年に来日
星埜守之[ホシノモリユキ]
1958年、アメリカ合衆国ペンシルヴェニア州生まれ。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。20世紀フランス文学、フランス語圏文学。訳書に、シャモワゾー『テキサコ』(平凡社、渋沢クローデル賞・フランス大使館エール・フランス特別賞)、マキーヌ『フランスの遺言書』(水声社、小西国際交流財団第8回日仏翻訳文学賞)、リテル『慈しみの女神たち』(共訳、集英社。日本翻訳出版文化賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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