ブルジョワ―歴史と文学のあいだ

個数:

ブルジョワ―歴史と文学のあいだ

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2024年06月03日 07時17分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 304p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622087236
  • NDC分類 902.05
  • Cコード C0098

出版社内容情報

数々の文学作品や社会科学書の分析から「ブルジョワ」の実態を浮彫りにした、「世界文学」の旗手によるジャンル横断で博覧強記の書。「世界文学」の旗手として、またデジタル・ヒューマニティーズの創案者として名を馳せた著者が、〈歴史〉に挑戦する。選んだ主題は、「ブルジョワ」。かつてはマルクス主義批評だけでなく広く社会分析において不可欠であった、この死滅していた概念を、著者は見事に甦らせる。
ロビンソン・クルーソーの孤島での労働、フェルメール絵画の時空間、ゲーテにおける複式簿記、オースティンの自由間接話法、ヴィクトリア時代の形容詞の用法、ドストエフスキー『罪と罰』における金銭――イギリス、フランス、ドイツから、スペイン、シチリア、ポーランド、ロシアまで、18世紀と19世紀の多種多様な小説、詩、絵画から引き出した主題を、モレッティは、大胆に、かつ精密に分析する。また、アウエルバッハ、ウェーバー、ルカーチなどの文学批評や社会思想のテクストも縦横無尽に引用する。そしてその華麗な博覧強記のページを横切るブルジョワという亡霊は、色彩ゆたかな生気を放つようになる。しかし、その行方は?
誰もが知っている文学作品を素材として、独自の歴史記述を編み出す著者は、人文学の危機の時代にあって、新たな人文学のかたちを提示する。「文学批評の偶像破壊者」(ジョン・サザーランド)と称されたモレッティが、社会科学の方法論との融合を目指して打ち立てた、新時代の文学研究と歴史研究の理想型。

序章 いくつもの捉え方、いくつもの矛盾
一 「私はブルジョワ階級の一員である」
二 不調和
三 ブルジョワジー、中流階級
四 歴史と文学のあいだ
五 抽象的な英雄
六 散文とキイワード──予備的考察
七 「ブルジョワは消え去る……」

第1章 働く主人
一 冒険、起業、「フォルトゥーナ」
二 「これがぼくが怠けなかったことの証拠になる」
三 キイワード I──「役に立つ」
四 キイワード II──「効率」
五 キイワード III──「快適」
六 散文 I──「持続のリズム」
七 散文 II──「精神の生産性を発見した……」

第2章 真剣な世紀
一 キイワード IV──「真剣」
二 埋め草
三 合理化
四 散文 III──現実原則
五 記述、保守主義、「レアルポリティーク」
六 散文 IV──「主観の中への客観の転位」

第3章 霧
一 裸で、恥ずかしげもなく、露骨に
二 「ヴェールに隠されて」
三 「出来合い」としてのゴシック
四 ジェントルマン
五 キイワード V──「影響」
六 散文 V──ヴィクトリア時代的形容詞
七 キイワード VI──「真面目」
八 「知を愛さないものなどいない」
九 散文 VI──「霧」

第4章 「各国での変形」──半周縁における変容
一 バルザック、マシャード、金銭
二 キイワード VII──「ローバ」
三 旧体制の持続 I──『人形』
四 旧体制の持続 II──『トルケマダ』
五 「算術からいっても明瞭じゃないか!」

第5章 イプセンと資本主義の精神
一 灰色の領域
二 「指示と指示が折り合わない」
三 ブルジョワの散文、資本主義の詩

原註
訳者あとがき
図版クレジット
文献一覧
索引

フランコ・モレッティ[フランコモレッティ]
著・文・その他

田中裕介[タナカユウスケ]
翻訳

内容説明

『遠読』の著者が、奔放かつ緻密な精読を通して展開する、エンターテインメントとしての歴史記述。人文学の破壊と再生を敢行する、新たな文学研究の試み。

目次

序章 いくつもの捉え方、いくつもの矛盾
第1章 働く主人
第2章 真剣な世紀
第3章 霧
第4章 「各国での変形」―半周縁における変容
第5章 イプセンと資本主義の精神

著者等紹介

モレッティ,フランコ[モレッティ,フランコ] [Moretti,Franco]
1950年イタリア、ソンドリオ生まれ。現在、米国スタンフォード大学名誉教授、スイス連邦工科大学ローザンヌ校顧問

田中裕介[タナカユウスケ]
1972年生まれ。現在、青山学院大学文学部准教授。専攻は19世紀イギリス文学・文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件