出版社内容情報
英国で5紙誌のブック・オブ・ザ・イヤー受賞! 小説のような文体に人体の逸話を交えた、読む人体図鑑とも呼べるノンフィクション。〈クリニックを開業するのは、患者さんたちのからだといっしょに人生の風景を眺める、冒険旅行になぞらえられるかもしれない。よく知っている地形に見えても、往々にして分け入った小道が開けて、日々、新たなパノラマをのぞくことになるのだ〉
ルネサンス期、魂がどこよりも近くにあると考えられていたのが、唇だった。形を変えただけで息が温かくなったり冷たくなったりするのが、生命力の証拠だと思われていたのだ。また17世紀の天文学者たちは、星の見え方をもっとよく知るために、目の構造に注目した。私たちのからだは、いつでも世界を知るための冒険の入り口だったのだ。
スコットランドの家庭医ギャヴィン・フランシスは、ときに救急医や従軍医として、さまざまな患者に出会ってきた。顔半分だけが麻痺した女性、手のひらを釘で打ち抜いた大工さん、直腸にケチャップの瓶が入った男性……。本書はそんな患者たちとフランシス、そして人体の解明に挑んだ偉人たちの冒険の物語だ。
小説のようなケースヒストリーに古今東西の人体をめぐる逸話を交えた、読む人体図鑑とも呼べる医療エッセイ。さあ、人体をめぐる旅に出よう。
守秘義務に関する覚え
プロローグ
脳
1 魂に神経外科手術を
2 けいれんと聖性と精神医学
頭部
3 目 視覚のルネサンス
4 顔 美しき麻痺
5 内耳 魔法とめまい
胸部
6 肺 生命の息
7 心臓 カモメのざわめきと潮の満ち引き
8 乳房 回復の考え方ふたつ
上肢
9 肩 腕と武器
10 手首と手 穿たれ、切られ、架けられ
腹部
11 腎臓 究極の贈りもの
12 肝臓 おとぎ話の結末
13 大腸と直腸 見事な芸術作品
骨盤
14 生殖器 子づくりについて
15 子宮 生と死をまたぐところ
16 胞衣 食べる、燃やす、木の下に埋める
下肢
17 腰 ヤコブと天使
18 足とその指 地下空間の足跡
エピローグ
謝辞
訳者あとがき
出典および訳註
図版リスト
索引
ギャヴィン・フランシス[ギャヴィンフランシス]
著・文・その他
鎌田彷月[カマダホウゲツ]
翻訳
原井宏明[ハライヒロアキ]
監修
内容説明
スコットランドの家庭医ギャヴィン・フランシスは、ときに救急医や従軍医として、さまざまな患者に出会ってきた。顔半分だけが麻痺した女性、手のひらを釘で打ち抜いた大工さん、直腸にケチャップの瓶が入った男性…。本書はそんな患者たちとフランシス、そして人体の解明に挑んだ偉人たちの冒険の物語だ。小説のようなケースヒストリーに古今東西の人体をめぐる逸話を交えた、読む人体図鑑とも呼べる医療エッセイ。さあ、人体をめぐる旅に出よう。英5紙誌のブック・オブ・ザ・イヤー受賞。
目次
脳
頭部
胸部
上肢
腹部
骨盤
下肢
著者等紹介
フランシス,ギャヴィン[フランシス,ギャヴィン] [Francis,Gavin]
1975‐。エディンバラ在住の医師、作家。医師として働きながら七大陸を踏破。著書にTrue North:Travels in Arctic Europe(Polygon 2008)、Empire Antarctica:Ice,Silence&Emperor Penguins(Chatto & Windus 2012;スコティッシュ・ブック・オブ・ザ・イヤー受賞)などがある。また、『人体の冒険者たち―解剖図に描ききれないからだの話』で英5紙誌のブック・オブ・ザ・イヤーを受賞した
鎌田彷月[カマダホウゲツ]
翻訳者、校閲者。翻訳事典の編集者・校正校閲者を務めたのち、渡英。ニュース記事や評論などの執筆・翻訳、またCDライナーノーツの執筆と歌詞翻訳に従事。帰国後は校正校閲のかたわら、多くの書籍をゴースト訳・執筆
原井宏明[ハライヒロアキ]
BTC東京・精神科医。ハワイ大学臨床准教授。精神科専門医。精神保健指定医。日本認知行動療法学会理事・専門行動療法士。日本動機づけ面接協会代表理事。1984年岐阜大学医学部卒業、ミシガン大学文学部に留学。国立肥前療養所、国立菊池病院、なごやメンタルクリニックを経て、現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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