人種主義の歴史

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  • サイズ B6判/ページ数 205,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784622075073
  • NDC分類 316.8
  • Cコード C1010

内容説明

反ユダヤ主義、奴隷制、アパルトヘイト。人間の差異を強調し、差別を合理化する人種主義の原像と全体を明らかにした、比較史的アプローチによる記念碑的著作。

目次

第1章 宗教と人種主義の発明
第2章 近代的人種主義の台頭―一八、一九世紀の白人至上主義と反セム主義
第3章 絶頂と退潮―二〇世紀の人種主義
エピローグ 人種主義と二一世紀の夜明け
補遺 歴史的言説としての人種主義概念
訳者解説―日本の人種主義を見すえて

著者等紹介

フレドリクソン,ジョージ・M.[フレドリクソン,ジョージM.][Fredrickson,George M.]
1934‐2008。コネチカット州ブリストル市生まれ。米国の歴史学者。1956年にハーヴァード大学を卒業後、フルブライト奨学金を得てノルウェイに留学。1964年にハーヴァード大学で博士号を取得。同大学やノーザンウエスト大学で教鞭をとり、1984年から2002年までスタンフォード大学で米国史の教授を務める。専門は米国と南アフリカの人種関係の比較史。一定のテーマのもとに複数の地域や時代を比較・研究することで対象を立体的に記述する比較史の方法論を切り開いたとされる

李孝徳[イヒョドク]
1962年福岡県小倉生まれ。現在、東京外国語大学准教授。表象文化論、ポストコロニアル研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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中山りの

2
「エリートの一員に加われぬ、安価な大量生産の日用品の消費者でしかない人間であれば誰でも低賃金労働者になりかねない世界で、アイデンティティの獲得に躍起になるとき、人種意識や宗教意識に頼ればもっとも手軽に満足できるような意味の渇望やある種の自尊心が生み出されることになる」p.159 羨望している自己を隠し守るために対象を否定することが、差別につながることもある。2015/11/26

メルセ・ひすい

2
13-41.61 赤04植民地責任を問う「人種主義・・世界会議」於ダーバンが9.11の馬鹿騒ぎで中断されてはいるが、国連の主要テーマである。!★定義「支配的権力を持つエスニック集団や歴史的な集団が、別の集団に対して、否定的に認知される身体的・文化的な集団的差異を共約不可能で、遺伝的に不変であると規定して本質化(=人種化)し、優等/劣等で階層化された人種秩序を作り上げたうえで下位へと位置付け、その劣位性を社会悪と見なして差別、周縁化、支配、排除、殲滅といった暴力を合理化しつつ、社会的に行使すること」2010/04/06

awe

0
人種主義は極めて近代的な現象である。古来より現在まで続く異質性嫌悪と連続しているけれども、決してそれそのものではない。前近代社会においては、人々は階級によって分断され、エスニックな特徴に基づいて人々を分節化するという発想自体がなかった。しかし近代化の過程において、均質な「国民」が創出され、国民が「均質」であればあるほど、その内部の差異が目に付く。そうして一部のエスニックマイノリティが差別されるようになっていくのだ。こうした人種主義はやがてショアーやアパルトヘイト等所謂「明示的人種主義体制」に繋がっていく。2018/08/01

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