芸術家とデザイナー

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  • サイズ A5判/ページ数 133p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784622073291
  • NDC分類 704
  • Cコード C0070

出版社内容情報

「純粋芸術」と「デザイン」、この2つの立場は対立するものなのか?それぞれの特長を図版と解説によって浮き彫りにする。

内容説明

「芸術家の夢は、美術館にたどり着くこと。デザイナーの夢は、市内のスーパーにたどり着くこと」。二つの創造活動を比較して明らかになる、モノづくりの精神。

目次

芸術家(芸術の歴史的役割;趣味としての芸術;公式の芸術;時空をこえた円卓 ほか)
デザイナー(美的探求;デザイナーと社会;ヴィジュアル・コミュニケーション;リサーチ ほか)

著者等紹介

ムナーリ,ブルーノ[ムナーリ,ブルーノ][Munari,Bruno]
1907年ミラノに生まれる。プロダクト・デザイナー、グラフィック・デザイナー、絵本作家、造形作家、映像作家、彫刻家、詩人、美術教育家。後期未来派に参加し、絵画や彫刻を制作。1933年に代表作『役に立たない機械』を発表。1942年に絵本『ナンセンスの機械』(原題『ムナーリの機械』)を刊行、この頃より子どもの創造力を育てるための絵本づくりを手がけ始める。1948年創立メンバーの一人として具体芸術運動(Movimento Arte Concreta)に参加。同年、児童のための新しい様式の絵本7種を発表。1954、55、79年に優れたデザイナーに与えられるコンパッソ・ドーロ賞を受賞。1956年よりプロダクト・ブランド、ダネーゼとのコラボレーション開始。1967年ハーヴァード大学でヴィジュアル・デザインの講座を担当。1998年91歳で死去

萱野有美[カヤノユウミ]
1975年千葉県に生まれる。東京外国語大学外国語学部欧米第二課程(イタリア語)卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nbhd

20
良い本。イタリア人のムナーリさんは「デザイナーの神様」とも呼ばれていて、なかなかの有名人なのだそうだ。この本が書かれた70年代は、デザイナーの社会的地位がまだまだ低く、芸術家からバカにされていた時代。そんな状況に、ムナーリさんが皮肉をぶちこみまくる。「一部のエリートに奉仕する、絶対的で議論不能な主観的観念をもったロマンチックな純粋芸術家」に対して、デザイナーは「全共同体のために実用と美観という観点で良い製品を作ろうとグループで作業する」と、71年の時点で、現在に至るデザイナーの基本論を展開している。 2017/06/10

kur_O)))

3
芸術家とデザイナーという異なる性質をもつ二者を比較することでそれぞれがどういう存在なのかを定義しようという試みは面白いしなるほどと思う部分は多いものの、いかんせん1971年当初のものなので、50年前の「芸術家」と現代のそれとはまた異なる点には注意したい。精神性や基本的な性質のようなものは確かに同じかもしれないが、例えば作中に出てくる「死後に売れて理解される」とか、学派を作るとか、ポストモダン以降のアーティストでは解体されたいかにも全時代的なアーティスト像に思える。2023/01/04

みつばち

2
この本はすばらしい。今までぼんやりとしていたことがくっきりとしてくる。今まで読んだデザイン書で一番。2009/12/24

jimataro

1
目次の左は芸術家で右がデザイナー。デザインの方が認知された歴史は浅いから、最初は芸術家の割合が多い。そこからカウンター的な存在としてデザイナーが出てくる。アートとデザインの違いの問いはよく言われるけど、ひとことで簡単に言い切れるものでないことをこの本が語っている。2023/01/01

ハチワレ

1
これも一つの分け方だなと感じた。自分が芸術をしたいのかデザインをしたいのかよくわからなくなってきていたのでこの本を読み、少し頭の中を整理できた。2021/11/21

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